安田記念2024【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!
ー6月2日(日)更新ー
徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
東京競馬場での5週連続G1、そのオーラスとなる安田記念。
安田記念が終われば、上半期のG1は今年は京都で行なわれる宝塚記念を残すのみ。その後は、いよいよ本格的な夏競馬のシーズンに突入していく。
ここまでの東京G1は、NHKマイルCとオークスが1・2番人気のワンツーで順当決着。一方で、ヴィクトリアマイルとダービーは大穴馬が勝利して競馬場にどよめきを生んだ。
今週の安田記念はここまでのG1と比べると、極端に人気が集中するような存在が見当たらない。魅力十分ながら未知数ゆえの不安もある香港馬2頭の参戦もあり、この連続G1の中では混戦ムードが強いと見ていいだろう。
3年連続の安田記念参戦となるソウルラッシュは、6歳の今年が一番の好気配のようだ。
「マイラーズCが良い勝ち方だった。ブリンカーを外したのも良い方に出たのかもしれないが、直線勝負でセリフォスにあれだけ差を付けて勝ったのは自信になる」と厩舎サイド。
過去2年の安田記念が13着、9着だった点についても「一昨年は直線で不利があったし、昨年は追い切った後にトモの状態が落ちてしまった。東京が不向きという訳ではない」とのこと。モレイラ騎手の腕にも期待できる。
セリフォスは昨秋のマイルCSから、これで4戦続けてソウルラッシュと同じレース。しかも、マイルCS、香港マイル、マイラーズCと3戦続けて先着されている。
しかし、今回はセリフォス陣営も強気。「マイラーズCは8分で臨むつもりが、8分にも届かなかったという感じ。向こうの方が仕上がりは良さそうでしたし、結果に関しては仕方ないですね」と、関係者は当時の雰囲気を振り返る。
今回は中内田調教師自身が「具合はメチャクチャいい。思った以上に良くなっている」と、G1本番への上積みに手応えを掴んでいる様子。こちらは昨年の安田記念でソングラインとシュネルマイスターの2年連続ワンツーを阻む2着に走っており、東京コースとの相性に疑いはない。
ナミュールはヴィクトリアマイルの8着をどう判断するかだが、まずはドバイから帰国して調整期間が短く、10日競馬だったことで100%の仕上がりではなかったことは確かだろう。
今回も短期放牧を挟んでいるので再び10日競馬という形だが、帰国・検疫明けの10日競馬とレース後の10日競馬では中身が違う。少なくとも前走時よりは常識的な調整過程を踏めている。
ヴィクトリアMは「ゲートで待たされたことも影響して出遅れてしまい、途中で息を入れるタイミングがなく、ずっとリズムの悪い競馬。そのせいで直線でいつもの伸びがなかった」というのが関係者のジャッジ。まずはスタートを決めたいところか。
ウインカーネリアンは8着に敗れた昨年と比較して「海外遠征明けかつ挫跖明けでもあった去年よりは順調にきている」とのこと。ただし、今年に関しても、本来使う予定だったマイラーズCを高松宮記念の疲労が抜けずに回避している点は気にしておきたい。
そのウインカーネリアンとともにレース展開を作りそうなのがドーブネ。この馬に関しては厩舎スタッフが「競馬ファンって馬体重が増えると不安がったり文句を言ったりするだろ。今回のはちゃんと乗り込んだ上での馬体増だってしっかり伝えてくれ」と、厩舎筋のトラックマンに話していたそうだ。
木曜発表の馬体重は前走比プラス24キロの494キロ。ただし、これは中山記念でマイナス12キロだったのを戻した意味もある。ちなみに、中山記念は重馬場を味方に好走した印象があるが、陣営は良馬場を希望しているそうだ。
杉山晴紀厩舎の2頭はガイアフォースがフェブラリーS以来で中間に軽い骨折、エルトンバローズが香港遠征からの中4週で、東京競馬場に入って調整しているという、2頭ともイレギュラーな臨戦過程。
厩舎のトーンでいえばガイアフォースが上という感じか。フェブラリーSも安田記念も使っているのは「東京の長い直線が合っている」という理由で、調教内容からは骨折の診断を受けた影響は感じられない。
フィアスプライドはヴィクトリアMで引退となる可能性もあったところ、2着に好走したため現役続行。こうした経緯で急遽の参戦だったため、ルメール騎手は先約のパラレルヴィジョンに乗っている。
ステラヴェローチェは先週のダービーを制した横山典弘騎手に乗り替わる。元を辿れば初重賞勝利が東京マイルのサウジアラビアRCだった馬で、人気の盲点となっているが侮れない。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
安田記念
2024
東京11R 芝1600m
~枠順確定版~
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | カテドラル | 斎藤 新 |
2 | ガイアフォース | 長岡 禎仁 | |
2 | 3 | レッドモンレーヴ | 横山 和生 |
4 | ジオグリフ | 北村 宏司 | |
3 | 5 | ナミュール | 武 豊 |
6 | ドーブネ | 菱田 裕二 | |
4 | 7 | ロマンチックウォリ | J.マクドナルド |
8 | エアロロノア | 幸 英明 | |
5 | 9 | パラレルヴィジョン | C.ルメール |
10 | ソウルラッシュ | J.モレイラ | |
6 | 11 | ウインカーネリアン | 三浦 皇成 |
12 | フィアスプライド | 坂井 瑠星 | |
7 | 13 | ステラヴェローチェ | 横山 典弘 |
14 | コレペティトール | 岩田 康誠 | |
15 | ヴォイッジバブル | Z.パートン | |
8 | 16 | エルトンバローズ | 西村 淳也 |
17 | セリフォス | 川田 将雅 | |
18 | ダノンスコーピオン | 戸崎 圭太 |
[安田記念]
注目の社台
グループ関連馬
ー6月1日(土)更新ー
桐 生
社台情報部の桐生です。
東京での5週連続GIもラストの安田記念を迎えます。NHKマイルCのジャンタルマンタルから始まり、ヴィクトリアMのテンハッピーローズ、オークスのチェルヴィニア、そしてダービーのダノンデサイルとここまでグループ生産馬が連勝中。
とくに社台F生産馬が好調な過去4戦でした。グループとしてはまもなく開始の直営クラブの1歳馬募集やセレクトセールを前に、いい流れを維持したまま5週連続GIの締めといきたいところ。
ナミュール、セリフォス、ガイアフォース、パラレルヴィジョンなど18頭中11頭までがグループ馬ですし、この安田記念も社台の思惑、戦略が重要なカギとなるのはまず間違いなさそうです。
社台グループ関連馬
セリフォス
馬主:GIレーシング
生産:追分F
追分F生産のダイワメジャーの産駒で、2年前のマイルCS以来となる2つ目のGIタイトル奪取を虎視眈々と狙っているセリフォス。
昨春はドバイターフ5着から安田記念へ向かって2着惜敗でしたが、今年はマイラーズC2着からの参戦となります。そのマイラーズCはまだ余裕のある体つきでしたし、明らかにひと叩きを想定したもの。それでも2着するのは地力の証ですし、この中間は在厩のまま調整され、1週前のCウッドでは自己ベストを更新するなど良化は一目瞭然です。
鞍上のユウガ(川田)は、マイル路線には今年のNHKマイルCを制したジャンタルマンタルがおり、関係者の話ではGIでコンビを組むのはこの安田記念が最後になる可能性は大とのこと。GIレーシングとしても昨年のサウジアラビアRC(ゴンバデカーブース)以降、重賞勝利から見放されていますし、大将格のセリフォスでの安田記念制覇となれば大きなアピールになりますからね。
このセリフォスを含め、社台グループ関連馬がどんな競馬をしてくれるのか注目です。
[安田記念]
重賞調教
ウォッチャー
ー5月31日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
ドーブネ
(牡5、栗東・武幸厩舎)
栗東CW(稍)6F 81.6-66.2-51.8-37.2-12.0秒
高 島
5月初旬に栗東トレセンへ帰厩してゆっくりとした立ち上がりでしたが、半ばには7ハロン追いで6ハロン計測79.8秒と自己ベストと同タイムを記録。
さらに先週は菱田騎手がまたがって、自己ベストを2秒近くも上回る77.9秒の猛時計をマークして絶好調ぶりをアピールしていました。
元々調教でも動くタイプではありましたが、これまでと比較しても力の入り具合は過去一番。「見た目からもバッチリだよ」と関係者が自信を持って送り出すだけの仕上がりにあるようです。
≪美浦・好調教馬≫
ジオグリフ
(牡5、美浦・木村厩舎)
美浦W(稍)4F 84.1-67.4-52.5-37.9-11.6秒
神 谷
今週は雨の影響で馬場が緩んだ状態での調教。その辺りを考慮した内容に注目したいと思います。
ジオグリフは先週の調教が中間ベスト時計。7ハロン追われて、6ハロン計測82.0-11.1秒の抜群の時計を記録しました。
今週は3頭併せですが、時計を見てもわかる通り、いかにも最終調整という感じ。併せた相手に遅れをとらない程度で、集中力を保った調教が出来ていたように思います。
脚取りも力強く、昨年の雪辱を果たす準備は出来ていると言えるでしょう。
[安田記念]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー5月30日(木)更新ー
赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
今週で春のG1もひと区切り。前半戦のG1は宝塚記念を残すのみとなります。
今年の安田記念は外国馬が2頭参戦します。実績も十分にある馬だけに日本陣営としても気を引き締めて望む必要があるでしょう。
海外調教馬が日本のレースを目標とすることは非常に良いこと。改めて日本馬の実力をしっかりと世界に示して頂きたいですね。
そんな中で、馬主情報的に注目しているのが、KRジャパンのガイアフォースです。
ガイアフォースは2019年のセレクトセール当歳で取引された追分ファームの生産馬。セレクトセール以外にも積極的にセリで馬を購入されています。ノーザンF生産馬も購入されていますが、いずれも未勝利に終わっています。
近年はどちらかといえばセレクションセールで購入されることが多く、オーナーとしてはセレクトセール<セレクションセールへと変わっているのかもしれません。
天下のノーザンF&社台グループとして、この傾向は決してよくありません。ただでさえ高騰化が進み、自然に顧客の絶対数が減少していると言っても過言ではありません。
高い値段で買って頂けることは嬉しいことですが、多くのオーナーと関わりを持つことにも意味があります。
このガイアフォースは社台グループにとって最後の砦とも言える存在であり、この馬次第で今年のセールでグループ関連馬を購買してもらえるかもしれません。
前走は初ダートながらもフェブラリーSで2着。地力の高さ、マイル適性の高さを見せました。
昨年は8番人気4着と上位と肉薄。今年こその意気込みは強く、春の目標はここと乗り込んできました。
鞍上の長岡騎手も前走が初騎乗でしたが、馬の良さを引き出した好騎乗。人馬共にG1初制覇へ燃えていることでしょう。
[安田記念]
3つの
好走ポイント
ー5月29日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.速い上がりを使える馬が高確率
3.珍しく関東馬が強いG1
★好走ポイント【1】
若ければ若いほど良い
3歳 | [0-0-1-4] 連対率0.0% 複勝率20.0% |
---|---|
4歳 | [5-3-2-28] 連対率21.1% 複勝率26.3% |
5歳 | [3-4-3-38] 連対率14.6% 複勝率20.8% |
6歳 | [2-2-3-37] 連対率9.1% 複勝率15.9% |
7歳~ | [0-1-1-23] 連対率4.0% 複勝率8.0% |
年齢別成績を見ると、若ければ若いほど、という傾向。18年以前はクラス再編成で安田記念前に4歳馬の収得賞金が半分にされ、出走馬自体が厳選されていた影響もありそうです。
とは言え、18年モズアスコット、19年インディチャンプ、20年グランアレグリア、22年ソングラインと近年も4歳馬の勝ち馬は多く、年々、育成が早くなっているといった時代の流れとも言えるかもしれません。
4歳馬で当日5番人気以内の馬は[4-3-2-11]、連対率35.0%、複勝率45.0%。6番人気以下で馬券になった馬は18年1着モズアスコット(9番人気)のみ。
なお、3歳馬は参戦自体がほとんどありませんが、21年シュネルマイスターが3着に健闘。22年はセリフォスが0.1秒差の4着でした。過去10年には入っていませんが、11年にリアルインパクトが制しており、無視はしない方がいいかもしれません。
★好走ポイント【2】
速い上がりを使える馬が高確率
上がり3F1位 | [4-2-3-3] 連対率50.0% 複勝率75.0% |
---|---|
上がり3F2位 | [2-1-0-5] 連対率37.5% 複勝率37.5% |
上がり3F3位 | [0-1-2-11] 連対率7.1% 複勝率21.4% |
引き続き直線が長い東京で行われるG1ということもあり、やはり速い上がりを使える馬が優勢。上がり3位以内の馬で、勝ち馬6頭はやや物足りませんが、馬券圏内という意味では安定感があります。
前走上がり3F1位 | [3-3-2-20] 連対率21.4% 複勝率28.6% |
---|---|
前走上がり3F2位 | [3-0-2-20] 連対率12.0% 複勝率20.0% |
前走時の上がりを見てみても、上がり2位以内を使っていた馬が13頭馬券対象に。
19年3着アーモンドアイ、16年2着モーリス、14年1着ジャスタウェイなど前走海外組は集計に含まれていないため、実際にはさらに率が高くなっていそうです。
前走時上がり2位以内に加え、
・前走2番人気以内[5-3-4-14]、連対率30.8%、複勝率46.2%。
・前走G1(海外含まない)だと、[2-2-1-10]、連対率26.7%、複勝率33.3%。
★好走ポイント【3】
珍しく関東馬が強いG1
関東馬 | [6-7-5-40] 連対率22.4% 複勝率31.0% |
---|---|
関西馬 | [4-3-5-85] 連対率7.2% 複勝率12.4% |
G1にしては珍しく、関東馬が優勢のレースとなっています。
レース当日、関東馬で2番人気以内に限ると[1-4-2-2]で連対率55.6%、複勝率77.8%。5番人気以内に広げても、[4-6-4-8]で連対率45.5%、複勝率63.6%の高確率となります。
・セリフォス
・ナミュール
・パラレルヴィジョン
【★】
・エルトンバローズ
・カテドラル
・ステラヴェローチェ
・ソウルラッシュ
・フィアスプライド
・レッドモンレーヴ
※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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