ヴィクトリアM2024【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!
ー5月12日(日)更新ー
徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
東京での5週連続G1、その2戦目はヴィクトリアM。条件は先週のNHKマイルCと同じ東京芝1600mだが、今週は古馬牝馬の戦い。
また、毎年ポイントの一つに挙げられるところだが、今週からBコースに替わっての施行となる。土曜日は内目を上手く立ち回った馬が人気以上の結果を残すシーンが見られた。
なお、先週のNHKマイルC、今週のヴィクトリアMからは5週連続G1の最終戦である安田記念へ転戦する馬もいる。目先の結果のみならず、次走に繋がる内容面も見極めていきたい。
先週のNHKマイルCは1番人気アスコリピチェーノと2番人気ジャンタルマンタルがどちらも単勝2.8倍。内部的な票数の差でアスコリピチェーノが1番人気となったが、両者の評価は拮抗していた。
そして、今週のヴィクトリアMは前日時点でナミュールが2.3倍の1番人気、マスクトディーヴァが2.6倍の2番人気。先週以上に“2強”に多くの支持が集まっている。
ちなみに、NHKマイルCの3番人気はボンドガールで9.2倍。ヴィクトリアMは前日時点でウンブライルの11.7倍。3番人気馬の単勝が10倍を超えるとなると、G1ではかなり珍しい。
その2強、まずは5歳世代のナミュールについて。
今年はドバイワールドカップデーが大阪杯週だったため、例年の“ドバイ帰り”よりも1週間調整間隔が短くなっていることは意識しておきたい。
「検疫があって、しがらきで調整して、厩舎に戻ったのが5月2日なので今回はいわゆる10日競馬。それでも香港から戻ってドバイに向かう時よりも体調は良いんですよ」とは厩舎関係者の話。
今回は鞍上も武豊騎手に乗り替わる。「戦法は武豊騎手に任せるつもり。途中で半端に動くと脚が引き出せないタイプなので、昨秋のマイルCSのように溜めて溜めて最後に切れる形になればいいですが」とのことだ。
マスクトディーヴァはヴィクトリアM初参戦となる4歳世代。リバティアイランドがドバイ遠征後に脚部不安でしばらく休むことになったため、しばらくは秋華賞2着マスクトディーヴァ、オークス2着ハーパーらが4歳牝馬の代表として戦っていくことになるか。
岩田望来騎手は東京新聞杯を大出遅れで落とした責任により、クビという形に。阪神牝馬S、ヴィクトリアMのパートナーは内々ではかなり早い段階からモレイラ騎手で決まっていたという。
そのモレイラ騎手が騎乗した阪神牝馬Sはスタートも無事に決まり、着差以上の完勝と言える内容。2着ウンブライルに騎乗していた川田将雅騎手、厩舎関係者も「あの半馬身差はなかなか詰まらない。次も大変」とこぼしていたそうだ。
「ローズSや秋華賞の時は上がり馬の勢いで来たという感じで、まだまだ馬体は未完成だった。この春は古馬らしく成長して本格化してきた感じがする」と、厩舎サイドも手応えに十分に臨む一戦。
先週は10番人気のロジリオンが3着に食い込んだが、今週も3番手以下は横一線。的中、配当面を左右するのは2強以外のジャッジだろう。
フィアスプライドは「前走は無理な競馬になって接触もあったし、外を回った馬にはチャンスのない展開だったから」と中山牝馬Sの負けについてはサバサバ。「ルメールが乗るのは心強い」と陣営。
スタニングローズはナミュールと同じ高野友和厩舎の5歳牝馬。一昨年の秋華賞はスタニングローズ→ナミュールでのワンツーだった。
今回は叩き2走目での上積みが顕著で、「昨年は出遅れたのが敗因で、東京マイル自体に苦手意識はない」とのこと。
ウンブライルは前述の通り「マスクトディーヴァとは着差以上に力差を感じた」という感触のようだが、「東京での経験値の差で何とかならないか」という点に希望を寄せる関係者も。
サウンドビバーチェは単勝80倍超の12番人気だが、実は土曜日の12時台に複勝におよそ300万円の大口投票が入っており、複勝だけなら4番人気という形で前日発売が終わっている。当日には馬券売り上げが跳ね上がるので徐々に埋もれていくだろうが、そんな経緯があったことは気に掛けておいて損はない。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
ヴィクトリアM
2024
東京11R 芝1600m
~枠順確定版~
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ライラック | 戸崎 圭太 |
2 | 2 | フィアスプライド | C.ルメール |
3 | スタニングローズ | 西村 淳也 | |
3 | 4 | コンクシェル | 岩田 望来 |
5 | ウンブライル | 川田 将雅 | |
4 | 6 | マスクトディーヴァ | J.モレイラ |
7 | ハーパー | 池添 謙一 | |
5 | 8 | サウンドビバーチェ | 松山 弘平 |
9 | テンハッピーローズ | 津村 明秀 | |
6 | 10 | ナミュール | 武 豊 |
11 | ルージュリナージュ | 横山 和生 | |
7 | 12 | キタウイング | 杉原 誠人 |
13 | モリアーナ | 横山 典弘 | |
8 | 14 | フィールシンパシー | 横山 琉人 |
15 | ドゥアイズ | 鮫島 克駿 |
[ヴィクトリアM]
注目の社台
グループ関連馬
ー5月11日(土)更新ー
桐 生
社台情報部の桐生です。
東京での5週連続GIの第2弾は春の牝馬女王決定戦のヴィクトリアMです。アーモンドアイやグランアレグレア、ソダシ、ソングラインなど、過去10年でグループ生産馬が8頭勝利しています。
生産を生業としている社台グループにとって根幹となる牝馬のレースだけに、今年も勝利して繁殖価値を高めたいところ。出走馬の半数以上を占めるグループ関連馬がどんな走りをするのか注目です。
社台グループ関連馬
マスクトディーヴァ
馬主:社台RH
生産:社台F
ルーラーシップの産駒マスクトディーヴァ。母のマスクオフは1勝馬でしたが、2代母のビハインドザマスクが重賞3勝。半兄トゥーフェイスもオープンで活躍し、母の従姉妹にヴィクトリアM馬コイウタがいる母系の出。社台RHとしてもまだまだ母系の質をアピールしたいところですし、絶好のチャンスが訪れた今回は是が非でもタイトルを獲っておきたいところ。
今年はヴィクトリアMを目標に、東京新聞杯から始動。その東京新聞杯は大出遅れが響いて6着に敗れてしまいましたが、へぐった岩田望騎手をクビにし、確勝を期して挑んだ阪神牝馬Sを快勝して能力の高さを見せつけています。
その後は山元TCへの短期放牧を挟み、4月20日に栗東の辻野泰之厩舎に帰厩。1週前追い切りはウッドコースで3頭併せを行ない、大きく追走する形からラスト1ハロン11秒台で並びかけてフィニッシュ。しかも、最終追いでは予定より1秒以上速くなっての自己ベストを叩き出すなど状態面は極めて良好で、関係者も「この中間はどう見ても馬が本格化している」と言い切っているほど。
新聞紙面には当たり障りない厩舎話が出ていますが、ここだけの話…ゲートさえ決めれば“まず勝ち負け”というのが陣営の本音のようです。
[ヴィクトリアM]
重賞調教
ウォッチャー
ー5月10日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
マスクトディーヴァ
(牝4、栗東・辻野厩舎)
栗東坂路(稍)4F 52.9-38.8-24.9-12.1秒
高 島
やはり関西勢の調教ではこの馬が一歩リードの印象です。
4/20に栗東トレセンへ戻ってきて、4/24に坂路で時計を記録。単走で徐々に調子を上げていく調整方法でしたが、日を追う毎に内容は徐々に良化。
先週は中間唯一のCWで調教されており、3頭併せで力の違いを見せつける動き。5ハロン計測66.9-11.5秒と好時計をマークしており、先週時点で走れる状態と思えるほどでした。
今週は坂路単走の仕上げでしたが、リラックスした雰囲気で気持ちよく走っていました。精神面のコントロールもうまく出来ている印象で、良い状態で本番へ臨めそうです。
≪美浦・好調教馬≫
フィアスプライド
(牝6、美浦・国枝厩舎)
美浦W(稍)5F 66.9-51.6-36.8-11.1秒
神 谷
4/11にミッドウェイFより帰厩して1ヶ月かけてトレセンにて調整を重ねてきました。
この中間は特に積極的に併せ馬を取り入れています。格下相手ではありましたが、先週今週と勝る動きを見せており、G1へ向けて仕上がりも上々という雰囲気。
時計も2週続けて66秒台を記録しており、先週はラスト1ハロン10秒台とキレッキレ。
ルメール騎手は紆余曲折あったとはいえ、数あるお手馬の中からこの馬に騎乗。運も味方したという雰囲気だけに要注目です。
[ヴィクトリアM]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー5月9日(木)更新ー
赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
東京競馬場で行われる5週連続G1は今週が2戦目。ヴィクトリアMが行われます。過去には2000万円超えの超高配当決着を記録したレースでもあり、牝馬限定戦ということで高配当を期待している方も多いのではないでしょうか。
今年も十分に波乱決着がありそうな気配で、隅々までチェックする必要があることは強調しておきたいですね。
そんな中で、馬主情報的に注目しているのが、エムズレーシングのハーパーです。
エムズレーシングとは、ご存知の方も多いと思いますが、大手アミューズメント施設「ラウンドワン」の代表でもある杉野公彦氏の法人名義。
藤田晋氏と同時期に馬主参入したことから話題にもなりました。
杉野氏はここまで20頭を登録されていますが、すべてセレクトセールをはじめとしたセリで購入した馬のみ。その総額は約24億6163万円で1頭あたりの平均が億を超えており、かなり力を入れて馬主業を開始されました。
19年7月が初出走で今年で5年目。今後、馬主としての関わり方などを考えるにはちょうど良い時期といえるでしょう。
ここまでの成績は[20-18-16-161/215]で、重賞勝利は昨年のクイーンCを制したハーパーのみ。それどころかOPクラス以上の勝利もこの1勝だけという結果で、総獲得賞金は4億9927万円となっています。
馬代金だけでおよそマイナス20億円。これに預託料や輸送費などが加わることを考えれば、お世辞にも順調とは言えない成績です。
単純にこの数字だけを見れば馬主は厳しい世界にも見えますが、JRA等のバックも多数あり、他国に比べて優遇されている面があります。
それでも馬代金を考えればそろそろ勲章が欲しいところ。オーナーが所有する馬の大半を生産しているノーザンFは特に活躍を願っているはずです。
前走の大阪杯は距離的にも適性が高く、生産サイドも力を合わせて仕上げたと聞いています。結果は13着に敗れましたが、牝馬限定戦の今回は前走以上の走りを見せたいところでしょう。
この結果次第ではオーナーの今年のセールでの身の振り方が決まると言っても過言ではなく、先々を考えても注目したいポイントのひとつでしょう。
[ヴィクトリアM]
3つの
好走ポイント
ー5月8日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.リピーターに注意
3.高速決着が基本
★好走ポイント【1】
近年は特に前走G1組が強い
OP特別以下 | [0-0-0-10] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
---|---|
G3 | [1-5-1-44] 連対率11.8% 複勝率13.7% |
G2 | [4-4-5-67] 連対率10.0% 複勝率16.3% |
G1 | [4-1-4-20] 連対率17.2% 複勝率31.0% |
海外 | [1-0-0-4] 連対率20.0% 複勝率20.0% |
前走クラス別成績を見てみると、基本的には前走で格の高いレースに出走していた馬が優勢。勝率ではG3=2.0%、G2=5.0%、G1=13.8%とハッキリと差がついています。
なお、前走G1組は高松宮記念組が[1-0-3-16]と大半を占めており、それを除くと[3-1-1-4]というハイアベレージ。
昨年は前走海外(G3・1351ターフスプリント)のソングラインが1着でしたが、2着ソダシは前走マイルCS、3着スターズオンアースが前走大阪杯でした。
22年1着ソダシ(フェブラリーS3着)
21年1着グランアレグリア(大阪杯4着)
20年1着アーモンドアイ(有馬記念9着)
と、近年は特に前走G1組が強い傾向となっています。
★好走ポイント【2】
リピーターに注意
14年3着、15年1着、16年1着と3年連続で馬券対象になったストレイトガールを最たる例として、
ヴィルシーナ 13年1着、14年1着
ホエールキャプチャ 12年1着、13年2着、14年4着
ノームコア 19年1着、20年3着
ジュールポレール 17年3着、18年1着
ソダシ 22年1着、23年2着
と好走を繰り返している馬が多数。
今年は前年の同レースで好走している馬はいませんが、解釈を広げれば、東京芝1600m(特に重賞)で好走歴のある馬には注意すべきと言えるかもしれません。
★好走ポイント【3】
高速決着が基本
例年、A→Bコース替わりとなる週に行われるということもあり、良馬場であれば、この春の東京で行われる芝1600mのG1(他に安田記念、NHKマイルC)の中では最も速い時計で決着することがほとんどです。
となれば、持ち時計も一つの指針になると言えるのではないでしょうか。
芝1600m持ち時計(斤量・コース)
1.31.4 ナミュール(55・東京)
1.31.8 ナミュール(56・東京)
1.31.9 フィールシンパシー(55・東京)
1.32.3 コンクシェル(53・中京)
1.32.4 コンクシェル(54・東京)
1.32.4 フィアスプライド(55・新潟)
1.32.5 ナミュール(56・京都)
1.32.5 ルージュリナージュ(56・新潟)
1.32.5 マスクトディーヴァ(56・東京)
1.32.6 ドゥアイズ(54・京都)
1.32.6 ハーパー(55・阪神)
今年の出走予定馬の芝1600m出走時の時計ベストテンは以上の通り。
3回ランクインしているのがナミュールで、1分31秒台で走っている2回はともに東京の重賞競走。
対するマスクトディーヴァは前走で阪神牝馬Sを制していますが、このときが1.33.0でした。出遅れて1.32.5だった東京新聞杯をどう見るか。
なお、昨年は1番人気だったスターズオンアースが事前の持ち時計ベストテンに入っておらず、当欄で「高速決着の芝1600mでは追走に忙しくなる可能性も?」と指摘していました。
結果3着で馬券圏内ではありましたが、ルメール騎手は「上位2頭(ソングライン、ソダシ)とはマイル適性の差が出た」というコメント。持ち時計から距離適性を探るという考え方はあながち間違いではないと言えそうです。
・ナミュール
・ハーパー
【★★】
・ドゥアイズ
【★】
・ウンブライル
・コンクシェル
・スタニングローズ
・フィアスプライド
・フィールシンパシー
・マスクトディーヴァ
・ルージュリナージュ
※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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