ヴィクトリアM 2025【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!
ー5月18日(日)更新ー
徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
昨年は単勝200倍オーバーのテンハッピーローズが差し切るという衝撃的な結果となったヴィクトリアマイル。
2015年には今なおG1での3連単払い戻し額レコードとなっている20,705,810円という配当が記録されるなど、先週のNHKマイルCとともに春の連続G1の中では屈指の荒れるレースとして認知されている。
今年は前年のヴィクトリアマイルに出走していた馬が1頭もいない(登録していたドゥアイズは賞金不足で除外)という点も珍しい。
牝馬は牡馬と比べて引退が早いため主力のサイクルも早くなるとはいえ、1年間でここまでガラっと出走馬が入れ替わるのは異例の出来事と言っていい。今年の出走馬は4歳馬と5歳馬のみ。その中で、昨年の牝馬クラシックで活躍した4歳馬が人気を集める形となっている。
アスコリピチェーノはこれまでのキャリアで大敗を喫したのが海外遠征のゴールデンイーグルのみ。国内に限ればG1での3戦も含めて連対率100%を維持している。
この中間は2週前が「まだ重めかなという感じはある」、1週前が「調教量に比例して良くなっている」、そして今週は「前向きさがあり、体、気持ちもフィットして全体的に良い動きだった」と、週を重ねるごとにトーン上昇。海外遠征明けの懸念は薄まっている。
アスコリピチェーノを桜花賞で破っているのがステレンボッシュ。ただし、桜花賞馬ながら関係者の評価は「長い距離向き」というもので、それは香港ヴァーズや大阪杯といったローテ選択にも表れている。
今回も当初はヴィクトリアマイルではなく5月25日に香港で行われるチャンピオンズ&チャターCという芝2400mのG1出走を視野に入れていたが、大阪杯の大敗や海外遠征のリスクを考えてヴィクトリアマイルに回ってきたという経緯がある。
その関連として、この馬はモレイラ騎手が騎乗してきただけにレーン騎手へのバトンタッチが自然なところだが、使うレースを迷っているうちにレーン騎手に先約が入ってしまったという事情があったようだ。ただ、これで戸崎騎手にとってはG1馬の手綱が戻ってきた形に。気合は入っているだろう。
ボンドガールはステレンボッシュに秋華賞で先着しているが、こちらは逆に本質的にはマイラーで、紫苑Sや秋華賞は何とか対応したという認識。昨春はオークスではなくNHKマイルCに出走し、今年も東京新聞杯から始動するなどマイルへのこだわりは強い。
「とにかく引っ掛かる馬なので東京のマイルは競馬がしやすい。東京新聞杯も勝てなかったとはいえ今までとは違う競馬ができた」と厩舎関係者。阪神牝馬Sは展開的に仕方ない負け方で、東京に戻れば巻き返しの余地は大きい。
クイーンズウォークは一昔前の中内田充正厩舎らしいというか、前哨戦では強く、本番のG1では上手くいかないという戦績を刻んでいる。ここまで重賞はクイーンC、ローズS、金鯱賞と3勝しているが、G1は桜花賞、オークス、秋華賞と3戦して3着以内がない。
今回は金鯱賞から中2か月で、ノーザンファームしがらきへの放牧を挟んでの出走。リセットする期間を作れたことが良い方に出るかもしれない。「普通はアルジーヌよりもクイーンズウォークの方が前に来ると思います。元の能力が違いますから」というのが厩舎サイドの手応えのようだが、マイル適性や鞍上がどう作用するか。
前哨戦はそれぞれ阪神牝馬Sを4歳馬サフィラが、福島牝馬Sを4歳馬アドマイヤマツリが、中山牝馬Sを5歳馬シランケドが勝ち上がってきた。
この中で、アドマイヤマツリについては「前走も具合は良かったが、そのデキをキープしている。ここ2戦は中山、福島での連勝だけど、本質的には広い東京が合っているタイプ」と厩舎関係者。「相手なりに走れるので、相手強化はそこまで苦にならない」とも話していた。
先週のNHKマイルCでも大きな焦点となった逃げ争いについては、クリスマスパレード陣営から「今回は差す競馬になりそう」という話が。この指示はオーナーサイドからのようで、最内枠で出脚も速いこの馬が控えるとなると他馬が主導権を取りやすくなる。
大逃げで評判のアリスヴェリテは前走好位から運ぶ形で収穫を得ており、ビヨンドザヴァレーやサフィラも前目には付けたいが逃げる気は薄いというタイプ。逃げ馬がゲートが開くまで定まらなければ、譲り合っての超スローも、はたまた先週のようになし崩しの競り合いが発生しての超ハイペースもある。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
ヴィクトリアM
2025
東京11R 芝1600m
~枠順確定版~
| 枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 | クリスマスパレード | 石川 裕紀人 |
| 2 | ステレンボッシュ | 戸崎 圭太 | |
| 2 | 3 | アルジーヌ | D.レーン |
| 4 | サフィラ | 松山 弘平 | |
| 3 | 5 | ラヴェル | 津村 明秀 |
| 6 | 出走取消 | ||
| 4 | 7 | ワイドラトゥール | 北村 友一 |
| 8 | シンリョクカ | 木幡 初也 | |
| 5 | 9 | アドマイヤマツリ | 田辺 裕信 |
| 10 | ボンドガール | 武 豊 | |
| 6 | 11 | シングザットソング | 斎藤 新 |
| 12 | シランケド | M.デムーロ | |
| 7 | 13 | ビヨンドザヴァレー | 菱田 裕二 |
| 14 | マサノカナリア | 横山 典弘 | |
| 15 | ソーダズリング | 坂井 瑠星 | |
| 8 | 16 | クイーンズウォーク | 川田 将雅 |
| 17 | アスコリピチェーノ | C.ルメール | |
| 18 | アリスヴェリテ | 池添 謙一 |
[ヴィクトリアM]
注目の社台
グループ関連馬
ー5月17日(土)更新ー
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桐 生
社台情報部の桐生です。
東京での5週連続GIシリーズは、2戦目のヴィクトリアマイルを迎えます。18頭中14頭がグループ生産馬だった先週のNHKマイルCでは、2着が最先着と勝利を逃しただけに巻き返したいところ。ちなみに今週は北海道でノーザンホースパークマラソンが開催され、来週からはオークス、ダービーと春のGIシリーズも盛り上がりの頂点を迎えます。それだけに11頭がエントリーしたグループ生産馬の走りに注目です。
社台グループ関連馬
アスコリピチェーノ
馬主:サンデーR
生産:ノーザンF
サウジアラビアでの1351ターフスプリントで重賞4勝目を挙げたアスコリピチェーノが2つ目のGIタイトルを狙い、このヴィクトリアMに駒を進めてきました。
ダイワメジャー産駒の4歳馬で、母アスコルティは中央で2勝。母のきょうだいにエリザベス女王杯3着のタッチングスピーチや菊花賞2着のサトノルークスがいます。サンデーRで1口60万×40口(総額2400万円)にて募集され、ノーザンF空港が育成を担当しています。
2歳時の阪神JFを3連勝で制してGI初制覇。3歳の春は桜花賞、NHKマイルCともに2着。立て直された秋初戦の京成杯AHで通算4勝目を挙げると、豪州のザゴールデンイーグルへ遠征しますが12着敗退。それでも今年初戦のサウジアラビアで、3番手追走からゴール前で逃げ馬を捕らえて1着。
そのはこのヴィクトリアMに照準を合わせて臨戦態勢が整えられてきました。この中間も順調に調整が進み、陣営も「無事ここまで予定通りにこれた。体のバランスも整っていて、何も問題ない」と漏らしているという話で、GI仕様の仕上げが施されています。
自在性のある脚質は大きな武器ですし、何よりルメールが2戦連続で跨るのもプラス材料。枠順に関しても「内枠の方が嫌だったし、東京マイルはフラット。枠の有利不利は気にしていない。立ち回りが上手だから」と一蹴してみせた陣営の姿勢は自信に満ち溢れています。
このアスコリピチェーノを含め、クリスマスパレード、ステレンボッシュ、ラヴェル、ボンドガール、ビヨンドザヴァレー、クイーンズウォークなど11頭をスタンバイさせている社台グループ関連馬の走りには注目です。
[ヴィクトリアM]
重賞調教
ウォッチャー
ー5月16日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
アルジーヌ
(牝5、栗東・中内田厩舎)
栗東坂路(良)4F 62.0-44.6-28.8-14.4秒
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高 島
阪神牝馬S2着からの参戦となる中内田厩舎のアルジーヌ。
久々の関東遠征という点を考慮して日曜(11日)のCWコースが実質的な最終追いで、今週水曜は坂路でキャンター程度のもの。
「動き、雰囲気、時計もしっかり出て内容は良かった」と関係者も漏らしておりましたし、思惑通りの仕上げはできているようです。休み明けをひと叩きした上積みは十分あり、「いい成長曲線を描いています」とのこと。
鞍上にはこの上ないレーン騎手が確保できておりますし、待望のGI制覇があってもおかしくはないでしょう。
≪美浦・好調教馬≫
ステレンボッシュ
(牝3、美浦・国枝栄厩舎)
美浦W7F 99.3-82.4-66.4-50.9-36.1-11.3秒
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神 谷
昨年の桜花賞馬で大阪杯13着の汚名返上に燃えるステレンボッシュ。
最終追いはWコースで馬なり調整も脚捌きには素軽さがあり、動き自体は文句なし。1週前ではメンコをつけていましたが、最終追いではメンコを外したことで行きっぷりが良くなっており、前進気勢がかなり増していました。そのどちらにも跨っている戸崎騎手は、以前との変化に「追ってからもうひとつ沈んで欲しいと感じていたところが改善してきています。そこは成長ですね。既にポテンシャルがあることは証明していますから」と漏らしていたとのこと。
状態面には何ら不安はありませんし、マイル戦に戻るのはプラスに出るはず。馬券で押さえておきたい一頭ですね。
[ヴィクトリアM]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー5月15日(木)更新ー
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赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
東京競馬場で行われる5週連続GIは今週が2戦目。古馬牝馬の頂点を決めるヴィクトリアMが行われます。過去には2000万円超えの超高配当決着を記録したレースでもあり、牝馬限定戦ということで高配当を期待している方も多いのではないでしょうか。そんな中、競馬セブンは過去7年で5度的中をお届けしているように、今年も宣言通り万券的中をお届けした桜花賞と同様『高確率的中GI』のひとつ。
今年も十分に波乱決着がありそうなメンツで、隅々まで各馬の情報をチェックする必要があることは強調しておきたいですね。
今年のヴィクトリアMで馬主情報的に注目しているのは、ニッシンHD(代表は東大阪市に本社を置く日伸工業株式会社の代表取締役も務める山住勲さん)の所有馬となるシランケドです。
ニッシンHDは2023年のNZTをエエヤンで制して重賞初勝利。そしてそのエエヤンでGI初出走(NHKマイルC)も果たしましたが9着と敗退。このシランケドは現在馬主の稼ぎ頭で念願のGI初制覇を狙っているのは言わずもがなでしょう。
そのシランケドは2勝クラス→3勝クラス→中山牝馬Sと3連勝中。以前はユニークな名前だけが先行していた形でしたが、この3戦はいずれも強い内容でした。近走は1800~2000mを使われており、マイル戦への対応がカギとみる向きもありますが、「広い東京コースなら克服できる」というのが関係者の見解です。
3歳時には紫苑S3着後に秋華賞に登録したものの、疲れが抜けずに出走回避。そして昨秋もエ女王杯に登録も出走を見送っています。体質が弱く、陣営の思惑通りに事が運んでいませんでした。3連勝の内容から体質強化は一目瞭然で、それに違わぬ動きをこの中間でも見せていますよ。
主戦のデムーロ騎手もユーバーレーベンで制した2021年のオークス以降、GI勝利に見放されていますからね。全くのノーチャンスの馬ではありませんし、勝負師の手綱捌きには注目です。
[ヴィクトリアM]
3つの
好走ポイント
ー5月14日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.リピーターに注意
3.高速決着が基本
★好走ポイント【1】
前走G1組が強い
| OP特別以下 | [0-0-0-11] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
|---|---|
| G3 | [1-6-1-38] 連対率15.2% 複勝率17.4% |
| G2 | [4-3-6-67] 連対率8.8% 複勝率16.3% |
| G1 | [4-1-3-22] 連対率16.7% 複勝率26.7% |
| 海外 | [1-0-0-4] 連対率20.0% 複勝率20.0% |
前走クラス別成績を見てみると、基本的には前走で格の高いレースに出走していた馬が優勢。勝率ではG3=2.2%、G2=5.0%、G1=13.3%とハッキリと差がついています。
なお、前走G1組は高松宮記念組が[1-0-2-16]と大半を占めており、それを除くと[3-1-1-6]。馬券圏内率45.5%というハイアベレージ。
23年は、2着ソダシが前走マイルCS、3着スターズオンアースが前走大阪杯でした。
★好走ポイント【2】
リピーターに注意
14年3着、15年1着、16年1着と3年連続で馬券対象になったストレイトガールを最たる例として、
ヴィルシーナ 13年1着、14年1着
ホエールキャプチャ 12年1着、13年2着、14年4着
ノームコア 19年1着、20年3着
ジュールポレール 17年3着、18年1着
ソダシ 22年1着、23年2着
と好走を繰り返している馬が多数。
今年は前年の同レースで好走している馬はいませんが、解釈を広げれば、東京芝1600m(特に重賞)で好走歴のある馬には注意すべきと言えるかもしれません。
★好走ポイント【3】
高速決着が基本
例年、A→Bコース替わりとなる週に行われるということもあり、良馬場であれば、この春の東京で行われる芝1600mのG1(他に安田記念、NHKマイルC)の中では最も速い時計で決着することがほとんどです。
となれば、持ち時計も一つの指針になると言えるのではないでしょうか。
芝1600m持ち時計(斤量・コース)
1.30.8 アスコリピチェーノ(55.5・中山)
1.32.1 ドゥアイズ(56・東京)
1.32.2 ステレンボッシュ(55・阪神)
1.32.3 アスコリピチェーノ(55・阪神)
1.32.4 スウィープフィート(55・阪神)
1.32.5 ワイドラトゥール(55・阪神)
1.32.6 アスコリピチェーノ(55・阪神)
1.32.6 ドゥアイズ(54・京都)
1.32.6 ステレンボッシュ(55・阪神)
1.32.7 ボンドガール(55・東京)
1.32.7 ドゥアイズ(55・阪神)
1.32.7 シンリョクカ(55・阪神)
今年の出走予定馬の芝1600m出走時の時計ベストテンは以上の通り。
3回ランクインしているのがアスコリピチェーノで、昨秋の京成杯AHでマークした1.30.8は今回のメンバーではダントツの時計となっています。
昨年も同様の一覧を記載していましたが、2着フィアスプライドが5番目にランクイン。馬券対象外ではありましたが、4着ドゥアイズが10番目、5着ルージュリナージュが7番目で、この2頭はともに10番人気以下の人気薄でした。
なお、23年は1番人気だったスターズオンアースが事前の持ち時計ベストテンに入っておらず、当欄で「高速決着の芝1600mでは追走に忙しくなる可能性も?」と指摘していました。
結果3着で馬券圏内ではありましたが、ルメール騎手は「上位2頭(ソングライン、ソダシ)とはマイル適性の差が出た」というコメント。持ち時計から距離適性を探るという考え方はあながち間違いではないと言えそうです。
・アスコリピチェーノ
【★★】
・ステレンボッシュ
・ボンドガール
【★】
・クイーンズウォーク
・シンリョクカ
・スウィープフィート
・ラヴェル
・ワイドラトゥール
※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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