
ヴィクトリアマイル2022【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!

ー5月15日(日)更新ー


徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
2020年はアーモンドアイが単勝1.4倍の人気に応えて4馬身差圧勝。2021年はグランアレグリアが単勝1.3倍の人気に応えて同じく4馬身差圧勝。近2年こそ“絶対的な格上”がいたため比較的平穏な結果となったヴィクトリアマイルだが、今年は再び波乱必至のメンバーとなっている。
ヴィクトリアマイルと言えば、2006年の創設から16回の歴史で1番人気が勝ったのは5回だけ。2010年のブエナビスタ(単勝1.5倍)、2009年のウオッカ(単勝1.7倍)も単勝1倍台の支持に応えての勝利であり、それくらい圧倒的な能力差がないと人気に応えられないレースともいえる。
その一方、2007年の第2回で12番人気のコイウタが勝ち、2015年には未だに破られていないG1史上最高配当の三連単2070万5810円が飛び出すなど、波乱決着は枚挙にいとまがない。2桁人気馬の馬券絡みが延べ10頭、3連単10万円オーバーの決着が6度、馬券圏外に沈んだ1番人気馬が7頭など、波乱傾向を示すデータは山のようにある。
今年は1番人気馬でも最終的に単勝が5倍を超える可能性すらある混戦模様。上位人気の各馬とも一長一短ありという雰囲気で、ここ2年とは違って軸探しからして難解だと頭を悩ますファンも多いだろう。
「マイル戦は短距離馬から王道路線の馬までが一堂に会する可能性がある距離」とはよく言われたもので、昔から安田記念やマイルCSでは様々な路線の一流馬が対決を繰り広げてきたが、今年は牝馬限定のヴィクトリアマイルで似たような現象が起こっている。
レシステンシアの前走は1200mの高松宮記念、ソングラインの前走はサウジの1351m重賞、ソダシの前走は距離は1600mでもダート戦のフェブラリーS、レイパパレとアカイイトの前走は2000mの大阪杯、デアリングタクトは距離以前に繋靭帯炎で1年以上の休み明け。互いに今回が初対戦という馬たちも多く、牝馬だけでこれだけ多様な路線から素質馬が集まったのは異例だ。
レイパパレはデビュー2戦目以来となるマイル戦。あまりレース前に強気なことを言わない川田騎手が「ずっと切望していた舞台」と公式会見で話していたように、距離に関しては厩舎サイドも鞍上も周辺の関係者も前向きに捉えている。道悪にも実績があり、気になる点があるとすれば、金鯱賞での始動から中2週、中4週で春3戦目という過去一番詰まったローテーションか。
ソダシも芝のマイル戦に限れば3戦3勝で、「フェブラリーSは馬場やペースなど色々恵まれて好走できたが、やっぱりベストは芝だろう」と陣営のトーンは前走以上。3か月間隔を空けたことで精神的にもリラックスできており、未だに負ける時の脆さを気にする関係者もいるが、ここで完全復活という可能性は十分にある。
レシステンシアは阪神JFの勝ち馬だが、マイルでの成績は右肩下がりで昨年のこのレースも6着。今回はスプリント路線からの再転向が取捨のポイントとなる。「短距離にこだわるとこの時期走るレースがないから」という話もあり、同馬主のレイパパレもいる今回は本気度がどこまでか。松下師も「マイルはベストではない」と認めている。ただ、横山武史騎手は高松宮記念での負け方に後悔があり、今回はかなり気合が入っているという話。
ソングラインは戦績通り左回りがベストで、前走も左回りのレースを求めてサウジアラビアに遠征した。ヴィクトリアマイルはG1を勝つならココしかないという舞台だろう。今回はNHKマイルカップ以来のG1で、ここ最近とは相手のレベルが違うというのがポイント。
4歳世代のクラシック実績馬だとファインルージュは東京新聞杯2着、アンドヴァラナウトは阪神牝馬S2着とともにマイルの前哨戦を叩いての参戦。ファインルージュは「前走より爪の状態がいい」とのことで、アンドヴァラナウトは「秋華賞を目指してしばらく中距離を走っていたが、本質的にはマイラー」と、どちらもトーンは高い。
最後にデアリングタクト。1年以上の休み明けでG1というのは常識的に考えて厳しく、杉山晴紀師も「中間の追い切りが首をかしげる内容で、歩様も小さくなっている。正直、並の馬になってしまった感じですね」と不安を隠していない。それでも「万全だったらこの馬が一番強いだろう」と話す関係者も多いのが、無敗の牝馬三冠を達成したデアリングタクト。デビュー以来あらゆる“常識”を打破してきた馬だけに、今回の参戦経緯や雰囲気でも期待を寄せるファンが多いのは納得できる。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
ヴィクトリアマイル
2022
東京11R芝1600m
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | デアリングタクト | 松山 弘平 |
2 | ソングライン | 池添 謙一 | |
2 | 3 | メイショウミモザ | 鮫島 克駿 |
4 | マジックキャッスル | 戸崎 圭太 | |
3 | 5 | ソダシ | 吉田 隼人 |
6 | ディヴィーナ | 武 豊 | |
4 | 7 | レシステンシア | 横山 武史 |
8 | クリノプレミアム | 松岡 正海 | |
5 | 9 | アブレイズ | 菅原 明良 |
10 | ローザノワール | 田中 勝春 | |
6 | 11 | ファインルージュ | C.ルメール |
12 | ミスニューヨーク | M.デムーロ | |
7 | 13 | レイパパレ | 川田 将雅 |
14 | アカイイト | 幸 英明 | |
15 | アンドヴァラナウト | 福永 祐一 | |
8 | 16 | デゼル | 藤岡 康太 |
17 | シャドウディーヴァ | 坂井 瑠星 | |
18 | テルツェット | D.レーン |
[ヴィクトリアマイル]
注目の社台
グループ関連馬
ー5月14日(土)更新ー
桐 生
社台グループ関連馬
ソダシ
馬主:金子真人HD
生産:ノーザンF
2代母シラユキヒメからつづく白毛馬で、母ブチコの半姉にダート重賞3勝のユキチャン。同じ4歳牝馬で重賞4勝のメイケイエールは従姉妹の仔にあたります。
皆様もご存知のとおり、芝でデビューし5連勝で桜花賞を勝利。その後、オークス、札幌記念を経て、秋華賞10着からチャンピオンズC、フェブラリーSとダートG1に挑戦しました。
芝で最後のレース秋華賞では敗れたものの、レース後に歯の負傷が判明しており、これが大きな敗因の一つと言われています。それだけに、今回は芝に戻って仕切り直しの一戦。
前走後は3ヶ月の放牧を挟んだことでリフレッシュ効果もあり、心身ともに充実感を感じます。メンバー的にも今後の牝馬路線を占い意味でも一戦だけに、ソダシがもう一段階上のスター街道を歩むことができるか否か。注目したいですね。
レイパパレ
馬主:キャロットF
生産:ノーザンF
ディープインパクト産駒で、5つ上の全兄に重賞2勝のシャイニングレイがおり、ノーザンF空港で育成されました。
今春は金鯱賞から香港のクイーンエリザベス2世Cというレースプランでしたが、現地のコロナ感染拡大で香港遠征が中止。それにより、国内専念となり、56キロを背負った始動戦の金鯱賞でレコード決着の2着。そして連覇を狙って出走した大阪杯ではクビ差の2着という結果に。
昨秋オールカマー4着⇒エリザベス女王杯6着⇒香港C6着と結果がついてこなかっただけに、今春の結果に関係者も「なんとか復調の兆しが見えた。」とホッと一息。
川田騎手も「ずっと切望していた舞台」とコメントしていましたが、関係者の中でも「マイルで走ったらどうなるか楽しみ」と言われていただけに、今回どんな走りを見せるか注目したいですね。
[ヴィクトリアマイル]
重賞調教
ウォッチャー
ー5月13日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
レイパパレ
(牝5、栗東・高野厩舎)
栗東坂路(良)4F 52.9-39.0-25.4-12.6秒
高 島
春3戦目でこの中間はノーザンFしがらきへ短期放牧。調教時計は目立つほどではありませんが、じっくりと調整されており、見た目はスッキリした印象。
ここ2戦は惜しいレースが続いていますが、状態的には上積みありと見ています。
最終追切の表示上では単走の調教になっていますが、目の前をオープン馬が走る中での調教。それでも落ち着きのある走りで集中力を切らすことなく走れたように思います。
関係者からは「弾むような走りで乗り味が良い」という高評価が出ており、スカッとするような走りを見せてくれるでは!?という期待を持っています。
≪美浦・好調教馬≫
ソングライン
(牝4、美浦・林厩舎)
美浦W(良)5F 69.1-53.6-38.5-11.6秒
神 谷
前走はサウジアラビアに遠征して重賞制覇。海外帰りの1戦だけに状態面が気になるところでしょう。
ノーザンF天栄より4/21に帰厩しましたが、すぐに良い時計を出しており、順調な休養期間を過ごせたようです。
坂路を主体にウッドコースでは併せ馬を行う負荷のかかる調教を行ってきましたが、格下が相手とはいえ、闘争心を感じさせる走りは目を引きました。
最終追切は終い重点の内容でしたが、ラスト1ハロン11.6秒とキレ味も十分。併せ馬でもキッチリ先着して力を出せる状態に仕上がったと見ています。
[ヴィクトリアマイル]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー5月12日(木)更新ー

赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
G1ホースが多く出走する牝馬G1。こういう時こそ波乱決着に注意しなければなりません。軸選びが最も重要と言える1戦だけに、隅々まで調べ上げた情報が勝敗を決めると言っても過言ではなさそうです。
そんな中で、馬主情報的に注目しているのが、【サンデーレーシング】のアンドヴァラナウトとソングラインです。
今年のヴィクトリアMはノーザンF生産馬が9頭出走。実に半分を占めています。それだけ力が入っているレースということですが、その中での正確な序列を知ることが馬券のポイントとなりそうです。
中もサンデーレーシングの2頭ですが、この2頭はどちらも母もサンデーレーシングの所属馬。特にソングラインは母の母から続いているクラブゆかりの血統で想い入れも格別と言えるでしょう。
比較的小さくでやすい初仔ながら母同様に480キロとしっかりとした体付きでいきなりG1の舞台へ。この馬の活躍が今後生まれてくる仔の価値へ直結することを考えれば、早めに結果が欲しいと考えているはずです。
またアンドヴァラナウトも遡ればエアグルーヴと母系がしっかりしていることも特徴。2020年産の半弟も同じく池添厩舎へ預託予定で、厩舎サイドはオーナーのサイドの信頼を勝ち取っている様子。血統背景がしっかりしており、厩舎サイドとしては今後も預かり血統のはず。あとはG1だけと言える状況だけに、狙い定めての出走は頭に入れておきたいですね。
[ヴィクトリアマイル]
3つの
好走ポイント
ー5月11日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.ほぼ毎年ディープ産駒が圏内
3.リピーターに注意
★好走ポイント【1】
牡馬混合重賞組に注意
過去10年、サンプルは少なくなってしまいますが、最も好成績を残しているステップレースは、
有馬記念 [1-0-0-0]
大阪杯(G1) [1-0-0-0]
大阪杯(G2) [1-1-1-1]
となっています。エリザベス女王杯にも言えることですが、牝馬限定G1では牡馬混合戦からの臨戦が好走しやすい傾向があり、これは前走レベルもそうですし、牡馬相手の重賞に挑戦するだけの馬、ということも関係していると思われます。
高松宮記念組[1-0-2-16]や、ダービー卿CT組[0-1-0-6]からも馬券対象馬は出ており、いわゆる別路線組の取捨が重要なレースと言えるでしょう。
★好走ポイント【2】
ほぼ毎年ディープ産駒が圏内
東京1600mという王道コースらしく、ディープインパクト産駒[4-5-5-38]が強いレース。出走頭数が多いのでそこまで率が高いとは言えませんが、それでも馬券圏内率は26.9%あります。
初年度産駒が4歳で出走した12年以降、3連単2070万5810円の大荒れだった15年以外は全て産駒が馬券対象になっており、昨年は1,2,3着全てがディープインパクト産駒でした。
18年1着ジュールポレール(8人気)、14年1着ヴィルシーナ(11人気)など、人気薄での好走も多く、前走凡走馬でも巻き返しには注意が必要です。
★好走ポイント【3】
リピーターに注意
★好走ポイント【2】にも関係することかもしれませんが、特定の種牡馬の産駒が好走しやすい=求められる適性が偏っているということで、過去10年を見てもリピーターレースという特徴が見て取れます。
14年3着、15年1着、16年1着と3年連続で馬券対象になったストレイトガールを最たる例として、
ヴィルシーナ 13年1着、14年1着
ホエールキャプチャ 12年1着、13年2着、14年4着
ノームコア 19年1着、20年3着
ジュールポレール 17年3着、18年1着
と2年連続で馬券対象になった馬が4頭もいます。
解釈を広げれば、東京芝1600m(特に重賞)で好走歴のある馬には注意すべきと言えるかもしれません。
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