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宝塚記念2024【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!

ー6月23日(日)更新ー





徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)


騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。


今年はディープインパクトが勝った2006年以来、18年ぶりに京都競馬場での開催となる宝塚記念。

ただでさえ例年とは傾向が異なる中、21日には近畿地方が梅雨入り。レースは雨の影響を大きく受けることが予想され、今年の宝塚記念は単なる能力勝負にはとどまらない難しい一戦となるだろう。

人気を分け合うのはドバイ帰りとなる5歳世代のG1馬2頭。前日段階ではドウデュースが1番人気、ジャスティンパレスが2番人気という並びになっている。

ドウデュースは中間の調教の動きを武豊騎手が絶賛しているという話が広く伝わっているが、厩舎サイドや周辺の関係者も仕上がりに関しては太鼓判を押す。

「体幹が強くなって、年を取る毎に調教の動きが良くなっている珍しい馬」と関係者。「ドバイは内に包まれて走り切れなかったのでダメージが少なかった。それが今回の調子の良さに繋がっている」とのことだ。

京都での出走は意外にも初めてとなるが、厩舎スタッフは「トビが大きくて、外をノビノビと走らせたい馬。有馬のように自分で動くのが理想なので、京都も3コーナーの下り坂を使えるので良いと思う」と印象を語っている。

重馬場については「もちろん良い馬場でやれるのに越したことはないが、日本の道悪なら問題なくこなしてくれるはず。凱旋門賞の負けは参考にならない」と厩舎サイドは考えているようだ。

一方、ジャスティンパレスは重馬場に関して「勝負どころでモタつく馬なので、道悪になるとよりズブさが出てしまうかも」と、関係者が懸念を語る。昨年の京都で稍重の天皇賞・春を勝っているが、重馬場より悪い馬場は未知の領域。

仕上がりに関しては「有馬記念の時が一番良かったのでその時よりは落ちるが、G1に臨む仕上がりとしては普通以上」とのこと。とはいえ、その有馬記念は展開に乗れず4着に敗れている。

今回の強みはルメール騎手との再コンビ。最後に勝った天皇賞・春がルメール騎手で、通算でもルメール騎手が騎乗した時は負けなしの4戦4勝。ルメール騎手が乗ると好位に付けて自分から動いていく競馬ができていて、この馬の勝つ形を分かっているように感じる。

3番人気になりそうなのはブローザホーン。勝ち馬ベラジオオペラを筆頭とする大阪杯組よりもこの馬が支持を集めているのは、やはり重馬場予想の影響もあるのだろう。

この春は3000m超のレースに対応するための工夫を続けていたが、今回は2200mへの距離短縮。陣営はメンコを外すなど馬具の工夫で距離に対応しようとしている。雨はもちろん「大歓迎」とのこと。

大阪杯に続くG1勝利を狙うベラジオオペラは「この時期の暑さがどうかを心配していたが、注意しながら進めてきたこともあって参っている感じはしない」と、仕上がりは上々。むしろ前走よりプラス体重での出走もあり得るという

「G1を勝つなら内回りで2000mの大阪杯だと思っていたので前走は最高の結果だった」という評価で、京都の外回りかつ距離延長となる今回は条件が良くなったとは言えないが、京都記念も2着に敗れたとはいえ内容十分。春の勢いをここまで繋げられれば。

ソールオリエンスは調整パターンを変えて気配が上昇。「今回は週末の坂路を今までのようにハードにやっていない。追い切りではラストの弾ける感じが久々に一番良い頃の雰囲気」と厩舎関係者。

大阪杯の時に着けていたブリンカーについても「レースではあまり効果がなかったし今回は外すことになるが、あの経験によって道中の抱えている感じが良くなった。今回のレースに向けていい刺激になったと思いたい」とのこと。雨も味方に復活を期す1頭。

その他の出走馬についても重馬場への印象については各陣営の印象を挙げておきたい。どのような馬場でレース本番を迎えるかは直前までしっかり見極めたいところ。

シュトルーヴェは「雨は大丈夫だと思うが、最内枠ということも考えるとどう立ち回るか」

ローシャムパークは「函館記念は外の良いところを選んでいた。本質的には道悪はプラスにならない」

ヒートオンビートやヤマニンサンパは地力勝負でも劣勢だが、道悪になるとなおさら自信がない、という関係者のトーンだった。

≪今週の重賞情報袋とじ≫
宝塚記念
2024
京都11R 芝2200m

~枠順確定版~





1 1 シュトルーヴェ D.レーン
2 2 ジャスティンパレス C.ルメール
3 3 ベラジオオペラ 横山 和生
4 4 ドウデュース 武 豊
5 ディープボンド 幸 英明
5 6 ヒートオンビート 坂井 瑠星
7 プラダリア 池添 謙一
6 8 カラテ 岩田 望来
9 ソールオリエンス 横山 武史
7 10 ローシャムパーク 戸崎 圭太
11 ヤマニンサンパ 団野 大成
8 12 ブローザホーン 菅原 明良
13 ルージュエヴァイユ 川田 将雅

[宝塚記念]
注目の社台
グループ関連馬

ー6月22日(土)更新ー

社台情報スペシャリスト
桐 生

社台情報部の桐生です。

いよいよ春競馬の総決算、グランプリ宝塚記念を迎えます。今年はディープインパクトが勝った2006年以来となる京都での開催。過去を振り返ると1991年はメジロライアンが同期のライバルメジロマックイーンを破って勝利、1995年はライスシャワーの競走中止と、ドラマがありそうな舞台設定でもあります。天気と馬場が心配ですが、実績馬が勝つのか、ここでGI初制覇を飾る馬が出てくるのか、そして13頭中8頭までを占める社台グループ関連馬と、いろんな注目点のある一戦です。

社台グループ関連馬

ドウデュース

馬主:キーファーズ
生産:ノーザンF


昨年暮れの有馬記念(4万2110円的中)に続きグランプリ連覇、4つめのGIタイトルを狙うドウデュース。

母のダストアンドダイヤモンズは2012年のブリーダーズCフィリー&メアスプリントの2着馬で2016年11月のブリーディングストックセールで吉田勝己氏が100万ドルで落札し、日本に輸入。ハーツクライの産駒で6番仔となります。

デビュー前は兄弟がダート馬、さらにガッチリした体格から“先々はダート馬になるかも”という話もあったほどですし、力の要る馬場はむしろ歓迎の口と言えるのではないでしょうか。そもそも凱旋門賞に挑戦するような馬ですし、「こなしてもらわないと困る」というのが陣営の本音でしょう。

ドバイターフ以来の実戦となりますが、CWとプール併用で乗り込まれ1週前追いではユタカ(武豊)さんが跨って感触を確かめる念の入れよう。「あきれるくらいの走りだった」と漏らしていたという話ですし、体調面は何ら不安はないようです。

厩舎もドウデュースという馬の特性を理解し、この枠からどう運ぶのがベストなのかを綿密にシミュレーションしているという話も聞かされていますし、何ら抜かりはなさそうですよ。

[宝塚記念]
重賞調教
ウォッチャー

ー6月21日(金)更新ー

≪栗東・好調教馬≫
ジャスティンパレス
(牡5、栗東・杉山晴厩舎)

栗東CW(稍)
7F 98.7-81.7-66.4-51.5-36.5-11.3秒

栗東情報スペシャリスト
高 島

5/22にノーザンFしがらきより栗東トレセンへ帰厩。前走のドバイシーマクラシックでは4着に敗れていますが、当時の中間から積極的にプール調教を取り入れています。

心肺機能の強化が一般的な目的ではありますが、以前に比べて厩舎での調整期間が1~2週長く、じっくりと馬を作っていくという厩舎の方針もあるのでしょう。

トレセンに戻ってきて2週目にしっかりと時計を出すという傾向は今回も同様で、高倉騎手が調教に跨ってCWで6ハロン80.9秒の好時計をマーク。ラストも11.5秒とキレのある動きを見せていました。

これまでは1週前までにしっかりと動かして当週は軽めに仕上げるという調教パターンでした、今回は最終追い切りで7ハロン追った上に、一杯で98.7-11.3秒と時計面でもびっしり。

普通なら追い足りないための調教とも思えますが、今回はグランプリでここを使ってひと休みの予定を考えれば、目イチで仕上げたという見方が自然。

調教からも力の入りようが伝わるだけにレースでどんな走りを見せてくれるか楽しみです。

≪美浦・好調教馬≫
ソールオリエンス
(牡4、美浦・手塚厩舎)

美浦W(重)
6F 82.9-68.0-52.8-37.7-11.5秒

美浦情報スペシャリスト
神 谷

厩舎のスタンスとしてレース当週にしっかりと時計を出す傾向にありますが、今回も最終追い切りが中間最速。

この馬にしては82.9秒と速い部類の時計ではありませんが、湿った馬場だったことを考えれば十分な時計。

ラストも11.5秒とキレ味鋭い動きを見せていましたし、馬なりでリズムも良く集中力の高さを伺うことが出来ました。

併せ馬でも闘争心が感じられる動き。ここのところ成績が振るわず世代レベルを疑われるところもあるようですが、このメンバーでもヒケを取らない動きを見せていたと思います。

[宝塚記念]
馬主絡みの
重賞こぼれ話

ー6月20日(木)更新ー

馬主情報スペシャリスト
赤 堀

どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。

今週は上半期グランプリの宝塚記念が行われます。同じグランプリでも少頭数になることが多く、今年も執筆時点で13頭立てで行われる予定です。

それでも昨年は10番人気スルーセブンシーズが2着、一昨年は2番人気のタイトルホルダーが勝ちましたが、1、2番人気が着外、一昨年は7番人気のユニコーンライオンが2着へ好走するなど、波乱決着があるレースでもあります。

近走敗戦続きの馬がここを目標に目イチ仕上げで臨むレースでもあるので、出走馬は隅々まで精査する必要があると言えるでしょう。


注目すべき馬主とは?

そんな中で、馬主情報的に注目しているのが、前田晋二氏のディープボンドです。

今年は阪神競馬場改修工事の影響で2006年以来となる京都競馬場で宝塚記念が行われます。

これまでの傾向と変わるということはデータを見る上で注意すべきポイントと言えるでしょう。

前田晋二氏は前田幸治氏率いるノースヒルズ軍団の関係者。京都馬主協会に所属しており、今年の宝塚記念は貴重な地元開催ということになります。

ディープボンドの京都での成績は[2-1-3-2/8]と非常に相性が良く、今回と同じ条件の京都新聞杯を勝っています。

今年で7歳を迎え、競走馬としては高齢の部類。過去2度の宝塚記念では④⑤と善戦止まりですが、年齢的にもラストチャンスの可能性があるここは目イチ仕上げでの勝負となりそうです。

[宝塚記念]
3つの
好走ポイント
ー6月19日(水)更新ー

本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。

この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。

3つの好走ポイント
1.G1実績のある牝馬
2.近年はG1組が中心
3.ノーザンF生産馬、特に5歳


★好走ポイント【1】
G1実績のある牝馬

牡馬・セン馬 [6-8-5-102]
連対率11.6% 複勝率15.7%
牝馬 [4-2-5-17]
連対率21.4% 複勝率39.3%

性別成績を見てみると、牡馬・セン馬に対して牝馬の成績が目立ちます。

19年リスグラシュー、20年クロノジェネシス、21年クロノジェネシスと牝馬が3連勝するなど、近年は特に牝馬が強い傾向となっています。

なお、馬券対象になった牝馬11頭のうち、9頭がG1馬でした。例外は15年2着デニムアンドルビーと、昨年2着スルーセブンシーズ。

前者はジャパンカップ2着、オークス3着とG1実績があり、今年のルージュエヴァイユは似た戦績と言えるでしょうか。


★好走ポイント【2】
近年はG1組が中心

天皇賞春 [3-3-3-33]
連対率14.3% 複勝率21.4%
大阪杯(G1) [2-2-1-16]
連対率19.0% 複勝率23.8%
大阪杯(G2) [0-0-0-2]
連対率0.0% 複勝率0.0%
海外(G1) [3-1-1-19]
連対率16.7% 複勝率20.8%

前走別成績を見てみると、海外を含めてG1組が優秀。

大阪杯もG2時代は不振でしたが、G1昇格後は多くの馬券対象馬を輩出しています。

その影響か、鳴尾記念[1-2-0-15]も以前は好走馬が出ているステップレースでしたが、17年以降は[0-1-0-10]。21年2着ユニコーンライオンが唯一の馬券対象となっています。

天皇賞組なら前走3着以内は[1-0-2-12]、4着以下は[2-3-1-21]と結果が入れ替わる傾向。

大阪杯組なら今のところ、馬券になっているのは前走5番人気以内[2-2-1-5]に限ります。
大阪杯で6番人気以下だった馬は[0-0-0-11]。


★好走ポイント【3】
ノーザンF生産馬、特に5歳

ノーザンF生産馬 [8-5-5-54]
連対率18.1% 複勝率25.0%

梅雨時に開催されることもあり荒れ模様のG1ではありますが、それでもノーザンファーム生産馬が好成績。

過去10年、全てで最低1頭は馬券対象になっており、15年から7年連続で勝ち馬はノーザンファーム生産馬でした。

中でも成績が良いのは5歳馬。ノーザンファーム生産の5歳馬は[6-2-3-20]で連対率25.8%、複勝率35.5%。

意外にも1番人気だったのは18年6着サトノダイヤモンド、21年1着クロノジェネシスの2頭だけで、人気薄での好走も多々あります。

そのため、単勝回収率221%、複勝回収率151%と優秀です。

好走注目馬はこの馬
【★★】
・ジャスティンパレス
・ドウデュース
・ローシャムパーク

【★】
・ソールオリエンス
・プラダリア
・ベラジオオペラ
・ルージュエヴァイユ


※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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