高松宮記念【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!
ー3月30日(日)更新ー
徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
昨年の高松宮記念でワンツーを決めたマッドクールとナムラクレア、その半年後のスプリンターズSで巻き返しを果たしたルガルとトウシンマカオ、そのスプリンターズSで1番人気に推されていたサトノレーヴ、一昨年のスプリンターズS覇者ママコチャ。
長らくスプリント路線の最前線を引っ張ってきた馬たちが、今年も揃って出走する2025年の高松宮記念。上位人気もこれらの馬たちが占めているが、上位人気5頭のうち4頭が6歳馬というのはJRAのG1としては異例とも言える。
果たして今年もスプリント界の“既存勢力”が引き続き上位を占めるのか、それとも勢力図の大きな変化が訪れるのか。大波乱も少なくない春の電撃G1。直前情報のジャッジも大きなヒントになるだろう。
スプリントG1は6度目の挑戦、G1全体では実に9度目の挑戦となるナムラクレア。G1だけは1着に手が届かない中でも前日段階ではこの馬が単勝でも1番人気となっているが、意外にもG1を1番人気で迎えると2023年のスプリンターズS以来となる。
「昨年の高松宮記念の頃がピークだと思っていて、もうG1勝ちは厳しいと感じる時期もあったが、阪神カップの勝ちっぷりを見てまだまだやれそうな雰囲気が強まってきています」と厩舎サイド。昨年までとは異なり、今年は高松宮記念がシーズン初戦というローテ。これも「G1を勝つための工夫」とのこと。
マッドクールは2023年のスプリンターズS2着、2024年の高松宮記念1着。それだけに昨年のスプリンターズSが不可解な大敗だったが、情報筋曰く「時計や馬場よりも、ピューロマジックの作った超ハイペースが合わなかった」とのこと。今回はハッキリした逃げ馬が不在でスローの可能性が高く、そうなれば昨年の再現はあっていい。
ルガルは昨年の高松宮記念で1番人気を背負って10着大敗。ただし、これは「レース中に骨折していたのが大きかった」と、今では敗因はハッキリしている。良馬場になれば昨年の汚名返上を果たし、スプリントG1春秋連覇に手が懸かる可能性はさらに上昇するだろう。
トウシンマカオは以前から「左回りだとモタれる」と言われており、高松宮記念は過去2回が15着、6着。ただ、3走前には中京のセントウルSを快勝し、続くスプリンターズSではG1初連対。5歳の秋にして開眼した印象もある。横山武史騎手の評価が非常に高く、厩舎サイドも今年は「左回りでも不安はない」とトーンが今までとは違う。
サトノレーヴは強力な6歳世代の1頭だが、休養期間が多く重賞初出走は5歳の2月。昨秋のスプリンターズSが初G1出走で、同世代のナムラクレアと比べると表舞台に出てくるのが3年も遅かった。それでもスプリンターズSで1番人気になっていたように、この世代最後の遅れてきた大物という評価を与える関係者は少なくなかった。
スプリンターズSはスタートの遅れと超ハイペース、高速決着に翻弄され期待に応えられなかったが、続く香港スプリントではルガル、トウシンマカオを逆転して日本馬最先着。やはり力はある。「時計は多少掛かってくれた方がこの馬向き」と関係者。その点でもスプリンターズSより高松宮記念向きと言えるか。
ここがG1初出走となる新世代組では、シルクロードSを勝ち上がってきたエイシンフェンサーは「自在に運べるのがセールスポイントなので、初G1でも戸惑いはないはず」とのこと。
阪急杯勝ちのカンチュンジェンガは「前走は相当嵌まったレース」としつつ、「デキは申し分ないし、決め手だけならG1常連の馬とも差はない。あとはユタカさんのエスコート次第」と、雰囲気は悪くないようだ。
ペアポルックスは今年2頭しか出走していない4歳馬の一角。大外枠は厩舎的に痛恨だったようだが、今回のメンバーなら逃げの選択肢もある。時計が速いほどパフォーマンスが上がる馬で、展開面のカギも握っている。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
高松宮記念
2025
中京11R 芝1200m
~枠順確定版~
| 枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 | マッドクール | 坂井 瑠星 |
| 2 | ウイングレイテスト | 松岡 正海 | |
| 2 | 3 | ビッグシーザー | 北村 友一 |
| 4 | トゥラヴェスーラ | 丸山 元気 | |
| 3 | 5 | オフトレイル | 菱田 裕二 |
| 6 | ルガル | 西村 淳也 | |
| 4 | 7 | モズメイメイ | 松若 風馬 |
| 8 | カンチェンジュンガ | 武 豊 | |
| 5 | 9 | キタノエクスプレス | 国分 恭介 |
| 10 | サトノレーヴ | J.モレイラ | |
| 6 | 11 | スズハローム | 佐々木 大輔 |
| 12 | トウシンマカオ | 横山 武史 | |
| 7 | 13 | エイシンフェンサー | 川又 賢治 |
| 14 | ナムラクレア | C.ルメール | |
| 15 | ママコチャ | 川田 将雅 | |
| 8 | 16 | バルサムノート | 亀田 温心 |
| 17 | ドロップオブライト | 幸 英明 | |
| 18 | ペアポルックス | 岩田 康誠 |
[高松宮記念]
注目の社台
グループ関連馬
ー3月22日(土)更新ー
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桐 生
3月最終週を迎え、いよいよ春のGIシリーズがスタートします。その第1弾は春のスプリント王決定戦の高松宮記念です。グループからはママコチャとマックドールのスプリントGI勝ち馬2頭、そしてトゥラヴェスーラ、モズメイメイ、バルサムノートと5頭が出走予定です。
また同日の中山ではダートのマーチSが組まれており、こちらにはグループから3頭がエントリー。とくに高松宮記念は近5年道悪開催が続いていましたが、今年は良で開催できそうなだけにどんなレースになるか楽しみです。
社台グループ関連馬
モズメイメイ
馬主:キャピタル・システム
生産:社台F
昨年の高松宮記念(5万8740円的中)の◎マッドクール、2023年のスプリンターズS(1万7140円的中)の◎ママコチャと2頭のGI馬を送り込んで来た社台グループですが、今年はモズメイメイに注目しています。
社台F生産のリアルインパクト産駒で、母の従兄弟にデイリー杯2歳Sを制したレッドベルジュールとレッドベルオーブのきょうだいのいる血統。セレクトセール当歳市場で5060万円(税込)にて取引されています。
ここまでチューリップ賞、葵S、アイビスSDと重賞3勝を挙げていますが、GIタイトルはなし。繁殖入りの際にGIタイトルがあるかないかではやはり差が出ますし、箔をつけるという意味でもGIタイトルは欲しいところなのは言わずもがなでしょう。
ここ4戦は苦戦が続いていますが、音無厩舎の解散に伴い新規開業の前川厩舎へと転厩。坂路主体の調整はこれまでと同じですが、コース調教に加えて追い切り前後にダートコースでのキャンターを取り入れることで運動量を増やし、馬に柔らかみが出ているという話。力を出せる仕上がりにあるのは確かですし、調整に変化を与えたことが刺激になっているのはまず間違いありません。持っているポテンシャルからヒケは取りませんし、一発があってもおかしくはないと見ています。
[高松宮記念]
重賞調教
ウォッチャー
ー3月28日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
ビッグシーザー
(牡5、栗東・西園正都厩舎)
栗東坂路(良)4F 51.3-37.0-24.6-12.7秒
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高 島
前走の京阪杯で念願の重賞タイトルを獲得したビッグシーザー。その後、放牧出されて立て直しを図り、2月のシルクロードSを目標にしていましたがハンデ59.5キロを嫌い回避。そしてこの高松宮記念に目標を切り替え、臨戦態勢を整えてきました。
1週前には僚馬ヴィンテージボンド(古馬3勝)と坂路で併せて終い一杯で4F51秒7-ラスト1F12秒2をマーク。そして最終追いでもヴィンテージボンドと併せて4F51秒3-ラスト1F12秒7を馬なりで叩き出しています。ハロー掛け直後ということもありますが脚捌きは実に軽快で、陣営の思惑通りに仕上げられたのは間違いありません。
一時期は不振を極めていたこともありますが、現在の充実ぶりはオパールS→京阪杯の連勝が物語る通り。父ビッグアーサーがGIを制したのも5歳時の高松宮記念ですし、3連勝でGI制覇があってもおかしくはありません。
≪美浦・好調教馬≫
トウシンマカオ
(牡6、美浦・高柳瑞穂厩舎)
美浦W(良)6F 80.5-64.3-50.2-35.9-11.0秒
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神 谷
昨年のスプリンターズS2着馬で、香港スプリント9着以来の実戦となるトウシンマカオ。2月末の坂路で時計を出し始め、1週前追いのWコースではタケシ(横山武)を背に強めに追われて6F82秒2-ラスト1F11秒2をマーク。そして最終追いでもタケシが跨って6F80秒5-ラスト1F11秒0を馬なりで叩き出しています。
2週連続で感触を確かめたタケシも「輸送があり、当該週はあくまで馬なりという指示。凄くいい時計だったと思いますし、最後まで引っ張ったままのゴールでした」と好感触で仕上がりは良さそうです。
2024年のオーシャンSを代打騎乗で勝たせているタケシですが、その時から「GIを勝てる器にある」と漏らしていたほどですし、軽視は禁物でしょう。
[高松宮記念]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー3月27日(木)更新ー
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赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
今週の高松宮記念を皮切りに春のGIシーズンへといよいよ突入。
一撃大回収を宣言した昨年の高松宮記念は『社台グループ』の思惑を完璧なまで把握していた◎マッドクール(6番人気→1着)から5万8740円、1万0020円のダブル万券的中をお届けしております。
余り詳細には触れられないのですが…、今年も世にほぼ出回ることの無い●●絡みのヤリ情報をスクープし、昨年同様に大回収を確信しております。大いにご期待頂ければと思います。
今週の高松宮記念で馬主情報的に注目しているのは“サトミ”の冠名でお馴染み里見治オーナー(本業はセガサミーホールディングス株式会社代表取締役会長)のサトノレーヴです。
里見治オーナーは現在中央で45頭を所有しておりますが、今年はここまで2勝止まり。しかも2017年にサトノアラジンで制した安田記念以降、GI勝利から見放されておりますし、モレイラを確保した稼ぎ頭サトノレーヴへの期待は高まっているのは言わずもがなでしょう。
このサトノレーヴは函館スプリントS→キーンランドCを連勝して挑んだスプリンターズSで7着敗退。これに関して騎乗したレーン曰く「スタートが遅くて、ポジションが想定していたものより後ろに。レースの展開としても、後ろの馬が勝つには難しかった。理想の展開にならずに残念」とのこと。ただ、本来の伸びも見られておらず、見えない疲れ、1週前追いが強すぎたことなどが敗因として挙げられます。
その後に挑戦した香港スプリントでは勝ち馬からコンマ1秒差の3着しているように、GI級の器だと言うのは戦績が物語る通り。
前回の反省を踏まえ、今回はオーバーワークにならないよう配慮されており、モレイラも好感触だった言う話。念願のGI初戴冠へ視界良好と言えるのではないでしょうか。
[高松宮記念]
3つの
好走ポイント
ー3月26日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.上位人気の逃げ先行馬は信頼度高
3.前走プラス体重の大型馬
★好走ポイント【1】
シルクロードS、阪急杯組が中心
| OP特別以下 | [0-0-0-3] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
|---|---|
| G3 | [7-8-7-128] 連対率10.0% 複勝率14.7% |
| G2 | [0-1-1-7] 連対率11.1% 複勝率22.2% |
| G1(海外含む) | [3-1-2-12] 連対率22.2% 複勝率33.3% |
前走クラス別成績を見てみると、馬券対象馬のほとんどがG3組。その内訳は、
| シルクロードS | [5-2-0-25] 連対率21.9% 複勝率21.9% |
|---|---|
| 阪急杯 | [1-2-3-34] 連対率7.5% 複勝率15.0% |
| オーシャンS | [1-1-4-52] 連対率3.4% 複勝率10.3% |
| 京都牝馬S | [0-3-0-11] 連対率21.4% 複勝率21.4% |
となっており、いわゆる別路線組の活躍は少なく、年明けに前哨戦を使っていた馬が中心となっています。
シルクロードS組は前走4番人気以内が[4-1-0-12]で連対率29.4%、複勝率29.4%。前走5着以内が[5-1-0-16]で連対率27.3%、複勝率27.3%。
阪急杯組は前走1番人気[1-2-1-5]が連対率33.3%、複勝率44.4%と高確率。
なお、前走G1組は国内[0-1-0-3]、海外[3-0-2-9]で、3勝はいずれも海外組となっています。
★好走ポイント【2】
上位人気の逃げ先行馬は信頼度高
| 前走・4角5番手以内 | [5-5-4-64] 連対率12.8% 複勝率17.9% |
|---|---|
| 前走・4角6番手以下 | [2-5-4-77] 連対率8.0% 複勝率12.5% |
逃げ、先行馬の成績が良いレースで、前走時から前々で競馬をしていた馬が好成績を残しています(上記は前走海外組を除いたデータ)。
前走・4角5番手以内で競馬をしていた馬で、当日2番人気以内の馬は[1-2-0-3]、3番人気以内の馬は[2-2-1-6]。
★好走ポイント【3】
前走プラス体重の大型馬
479kg以下[1-4-3-56]、480kg以上[9-6-7-94]と大型馬が好走しやすい傾向。直線に急坂がある中京コースだけに、スピードだけではなくパワーも求められるということでしょう。
なお、前走時の馬体重を見てみると、
| 前走プラス体重 | [6-8-6-72] 連対率15.2% 複勝率21.7% |
|---|---|
| 前走増減なし | [0-1-0-16] 連対率5.9% 複勝率5.9% |
| 前走マイナス体重 | [4-1-4-60] 連対率7.2% 複勝率13.0% |
好走馬のほとんどが前走時にプラス体重でした。好走ポイント【1】の通り、好走馬のほとんどが年明けの前哨戦を使っており、季節的にも前哨戦の時点で馬体重が減っている馬は、体調に問題アリ、もしくは上積みが薄いと考えていいでしょう。
・マッドクール
【★】
・ウイングレイテスト
・エイシンフェンサー
・カンチェンジュンガ
・トゥラヴェスーラ
・ママコチャ
・ルガル
※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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