皐月賞2024【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!
ー4月14日(日)更新ー
徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
春のGIシーズン、前半の区切りとなる中山最終週の牡馬クラシック一冠目・皐月賞。
今年の皐月賞に関しては「主役不在」や「混戦」といった言葉が多く聞かれる。
先週の桜花賞は結果的に阪神ジュベナイルフィリーズの上位2頭が1・2番人気に推され、着順を入れ替えて再びワンツーという形になったが、皐月賞はそう簡単ではないだろう。
朝日杯フューチュリティSからは1着ジャンタルマンタルと2着エコロヴァルツ、ホープフルSからは1着レガレイラと2着シンエンペラー、それぞれの上位2頭が参戦している。
しかし、ホープフルSからの直行を選択したレガレイラ以外の3頭は、いずれも今年初戦で新興勢力に敗退。その他、1~2月のレースで好走してそのまま皐月賞に向かってきたため底を見せていない馬も多く、非常に能力比較が難しいと見られている。
関係者の間でも「人気順すら読みにくい」と言われていたが、前日時点での1番人気は3.6倍でレガレイラ。このまま牝馬が1番人気となると、ファンディーナが1番人気となった2017年以来となる。
2017年も今年と同じように確たる中心が不在で、やや押し出されるようにファンディーナが1番人気となったが、結果は9番人気→4番人気→12番人気の大波乱。勝ったのは千両賞→シンザン記念→毎日杯というマイル寄りのローテだったため侮られていたアルアインだった。
果たして今年は混戦ムードそのままに、意外な馬の台頭があるのか、それとも世代の中心たる力を示す馬が出てくるのか。2017年は皐月賞で敗退したレイデオロ、スワーヴリチャードで挽回してきたように、今年は皐月賞でこその馬券戦略も、そしてダービーに向けてのレースの中身までしっかり見極める必要があるだろう。
レガレイラは先週のチェルヴィニアに続き、ルメール騎手の戦線離脱に振り回されている。1週前追い切りに乗った北村宏司騎手を筆頭候補とする方針は決まっていた一方で、ギリギリまで上位騎手の動向を探っていたという。
「チェルヴィニアと同じ休み明けでもレガレイラの直行は予定通り。同じコースでGIを勝っているのは心強い」と厩舎サイド。「ポジションはあまり取れないし基本的にはホープフルSと同じような競馬になると思うが、この中間はスタート後の行き脚を付きやすくするような工夫をしている」とのこと。
ジャスティンミラノは共同通信杯でジャンタルマンタル、エコロヴァルツを撃破して一気にクラシックの上位候補となった。
クラシック路線においては経験も実績もトップクラスの友道厩舎だけに、仕上がりに不安はない。「これまでの2戦はともにスローの瞬発力勝負を制したもので、皐月賞は今まで経験のないような流れになりそうなのでそこに対応できるか」と関係者。
共同通信杯で敗戦を喫した朝日杯FSの2頭、特にジャンタルマンタルは関係者の評価も揺れ動きつつあるが、基本的には共同通信杯の敗戦は「2000mの皐月賞を見据えた競馬とすれば収穫はあった」というトーン。
川田将雅騎手は「2000mは長い」と認めつつも、厩舎サイドを含めて「それを跳ね返すために色々と考えてやっている」と、前向きに臨んでいる様子。デビューから披露しているレースセンス、器用さは中山で活きる。
シンエンペラーはホープフルSでレガレイラの決め手に屈したのに続き、弥生賞はコスモキュランダのマクりに翻弄されてまたも2着。とはいえ、中山の2000mを連戦して経験値を積んでいること、展開や自身の位置取りを問わず常に結果を出している点は評価できる。
気になるのは矢作厩舎周辺の評価で、地力の高さは認めつつ「一番デキが良かったのは京都2歳Sの時で、それを超えられていない」「弥生賞からの上積みがそれほどない」と、厩舎スタッフが仕上がりに思ったほど感触を得られていないという。
メイショウタバルは若駒Sが除外、スプリングSもフレグモーネで回避と順調さを欠く中で、毎日杯を圧勝して皐月賞の上位人気の一角となった。
今回は中2週が気になるところだが、陣営は「ここ2週がオーバーワークと言われているが、そんなことはない。毎日杯は順調さを欠いてのスライド出走だったし、その時よりはデキはいい」と強気。むしろ、「2000mは正直ギリギリ」と距離への対応を課題としているようだ。
サンライズジパング、サンライズアースの2頭は前走がOP特別ゆえに人気がないが、若駒S、すみれSの勝ち方だけを見れば勝負になって不思議ない能力を感じさせる。サンライズジパングはホープフルSでも3着に入っている。
中山2000mの実績という点では京成杯からの直行馬2頭もいる。レース内容から2着だったアーバンシックの方が評価を上げているが、ダノンデサイルも侮れないだろう。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
皐月賞
2024
中山11R 芝2000m
~枠順確定版~
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | サンライズジパング | 菅原 明良 |
2 | メイショウタバル | 浜中 俊 | |
2 | 3 | エコロヴァルツ | 武 豊 |
4 | シリウスコルト | 三浦 皇成 | |
3 | 5 | ミスタージーティー | 藤岡 佑介 |
6 | アレグロブリランテ | 横山 和生 | |
4 | 7 | ルカランフィースト | 松山 弘平 |
8 | ジャンタルマンタル | 川田 将雅 | |
5 | 9 | アーバンシック | 横山 武史 |
10 | レガレイラ | 北村 宏司 | |
6 | 11 | ホウオウプロサンゲ | 菱田 裕二 |
12 | コスモキュランダ | J.モレイラ | |
7 | 13 | ジャスティンミラノ | 戸崎 圭太 |
14 | シンエンペラー | 坂井 瑠星 | |
15 | サンライズアース | M.デムーロ | |
8 | 16 | ダノンデサイル | 横山 典弘 |
17 | ビザンチンドリーム | B.ムルザバエフ | |
18 | ウォーターリヒト | 幸 英明 |
[皐月賞]
注目の社台
グループ関連馬
ー4月13日(土)更新ー
桐 生
社台情報部の桐生です。
先週の桜花賞は、モレイラ騎手騎乗のステレンボッシュが阪神JFで先着されたアスコリピチェーノを逆転してGI初勝利。これで高松宮記念のマッドクール、大阪杯のベラジオオペラに続き、グループ関連馬が春のGIシリーズ3連勝を果たしました。
そして今週は皐月賞。ホープフルSを勝った牝馬のレガレイラに3歳春を迎えた牡馬勢がどう迫るかというのが世間一般の見解のようですが、グループ関連馬が出走頭数の半数以上を占めていますからね。この皐月賞でも質の違いを見せてくれるのではないでしょうか。
社台グループ関連馬
レガレイラ
馬主:サンデーR
生産:ノーザンF
昨年のホープフルS馬レガレイラが牡馬相手にGI・2勝目を目論み、皐月賞へエントリーしてきました。
スワーヴリチャードの初年度産駒にあたり、母は1勝馬ながら阪神JFで1番人気に推されたロカ。3代母がウインドインハーヘアであり、近親にディープインパクト、ブラックタイド、また先週の桜花賞を制したステレンボッシュは従姉妹にあたります。
新馬を勝利し、アイビーSで3着、そして同世代の勢力図や、この馬の適性を踏まえホープフルSにエントリーしたワケですが、後方追走から直線で大外一気の差し切りで見事にGI初制覇を決めています。
ちなみにこの馬の活躍を予想してか、レースの1カ月前に発表された父スワーヴリチャードの2024年度の種付け料は、それまでの200万円から1500万円に大幅アップしていました。
怪我でルメール騎手が乗れなくなった点は心配ですが、1週前追いでは北村宏騎手が入念に感触を確かめて、かなりイイ話を漏らしていたようです。しかも、スタートが遅いというウィークポイントを補うために厩舎も対策を講じており「いい状態で送り出せる」と自信あり。
高松宮記念→大阪杯→桜花賞とグループ関連馬が春のGIシリーズ3連勝中。このレガレイラを含め、グループ関連馬がどんな競馬をするのか見物ですね。
[皐月賞]
重賞調教
ウォッチャー
ー4月12日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
メイショウタバル
(牡3、栗東・石橋厩舎)
栗東坂路(稍)4F 52.6-37.5-24.0-11.8秒
高 島
前走から中2週と出走馬の中で最も間隔が詰まっており、タイトなスケジュールがカギ。さらに、前走からの成長力という意味でも大きくは望めないことは事実でしょう。
それでも陣営は積極的に追切を行っており、ストレートに言えば“後先考えずに仕上げた”という印象です。
先週のCWでは自己ベストを更新する6ハロン計測78.5秒の猛時計を記録。今週は坂路を馬なりでラストだけ伸ばす内容でしたが、11.8秒とキレのある動きを見せました。
しっかり追った分、テンション面が気になるところですが、前走の高いパフォーマンスをここでも見せてくれそうな気がします。
≪美浦・好調教馬≫
アーバンシック
(牡3、美浦・武井厩舎)
美浦W(稍)5F 68.8-53.1-38.3-11.3秒
神 谷
前走後は一旦放牧へ出されて3/22にノーザンF天栄から帰厩。
トレセンへ戻ってからは乗り込み量も豊富で、回を重ねる毎に動きも良化。4月前半のウッドコースでは横山武騎手を背に自己ベストをマークしており、この中間でしっかり成長した姿を見せました。
今週は3頭併せで負荷をかけて、「レースへ向けてスイッチも入ってうまく仕上がった」と関係者も満足そうな様子。
しかもラスト1ハロンは11.3秒とこれまでにないキレが見られてまさに万全という雰囲気。どんな走りを見せてくれるか非常に楽しみです。
[皐月賞]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー4月11日(木)更新ー
赤 堀
先週の桜花賞も大きな注目を集めましたが、今週の皐月賞も楽しみにしている人は多いのではないでしょうか。
次に控えるダービーは年間を通してもトップレベルの注目度があり、先を見据える上でも必見のレースと言えるでしょう。
そんな中で、馬主情報的に注目しているのが、松本好雄氏のメイショウタバルです。
1974年に馬主登録されており、今年で50年の節目。一口クラブ全盛の今、個人馬主として競馬会を牽引する存在でもあります。阪神馬主協会に所属されており、馬主界のドンと呼ぶ方も少なくありません。
そんな松本オーナーが初めてGIのタイトルを手にしたのは2001年のこと。宝塚記念をメイショウドトウで制し、25年目にして悲願達成となりました。
2006年に初のクラシックタイトルとなる皐月賞をメイショウサムソンで勝利。当時の騎手がメイショウタバルを管理する石橋守師です。
石橋師は調教師になって今回が初の牡馬クラシックであり、松本オーナーの所有馬でゆかりある皐月賞に挑戦できることは大きな意味があることでしょう。
メイショウサムソンは菊花賞で惜しくも4着に敗れ、夢の三冠馬を手にすることが出来ませんでしたが、当時の忘れ物を取りに行くべくスタート地点に立ちます。
鞍上は今やオーナーの主戦級のポジションをつとめる浜中俊騎手。どんな結果であれドラマの1ページが開かれると思うと目を離すわけにはいきません。
[皐月賞]
3つの
好走ポイント
ー4月10日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.前走1着馬、着差をつけていれば尚よし
3.キャリアの浅さはむしろプラス
★好走ポイント【1】
前走1番人気は実力の証明
前走人気別成績を見てみると、前走1番人気が[5-6-5-29]。馬券対象馬の半数以上を占めており、連対率24.4%、複勝率35.6%と好走率ベースで見ても高くなっています。
前走、重賞で1番人気だった馬は[5-5-4-20]で、連対率29.4%、複勝率41.2%。前走G1組に限ると[2-1-0-1]で、連対を外したのは21年レッドベルオーブ(9番人気8着)のみ。今年は前走ホープフルSで1番人気1着だったレガレイラがこのデータに該当します。
前走1番人気で最も期待値が高いと言えるステップレースが共同通信杯。過去10年で該当馬は7頭おり、[3-0-1-3]。皐月賞で1番人気に支持された馬は1頭もいませんが、
14年イスラボニータ(2番人気1着)
15年ドゥラメンテ(3番人気1着)
21年ステラヴェローチェ(6番人気3着)
22年ジオグリフ(5番人気1着)
と好走が目立っています。
なお、前走1番人気、且つ皐月賞で1~5番人気だった馬は[5-6-2-12]で連対率44.0%、複勝率52.0%の高確率。
★好走ポイント【2】
前走1着馬、着差をつけていれば尚よし
過去10年、前走1~2着馬で[10-9-8-83]。勝ち馬の全て、馬券対象馬のほとんどを占めています。言い換えれば、前走凡走組の巻き返しが難しいレースということになります。
前走1着馬では、タイム差ナシの接戦だった馬[0-2-1-18]に対し、2着に0.1秒差以上つけていた馬[7-6-5-35]。
昨年も1着馬ソールオリエンスは前走・京成杯で0.4秒差1着、2着馬タスティエーラは前走・弥生賞で0.2秒差1着、3着馬ファントムシーフは前走・共同通信杯で0.2秒差1着。3頭全てが前走で着差をつけて勝っていた馬でした。
★好走ポイント【3】
キャリアの浅さはむしろプラス
22年、キャリア2戦で東京スポーツ杯2歳Sからの休み明けだったイクイノックスが2着に好走。1986年以降では、馬券対象になった馬の中で最も前走からのレース間隔が開いていた馬として話題になりました。
近年は大手生産者サイドの使い分けや、調教技術の進歩もあり、トライアルを使わず本番に直行するローテーションが当たり前になっており、休み明け、キャリアの浅さは割引材料にはならないということが数字としても証明されています。
キャリア1戦 | [0-0-0-1] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
---|---|
キャリア2戦 | [1-1-0-7] 連対率22.2% 複勝率22.2% |
キャリア3戦 | [3-4-3-21] 連対率22.6% 複勝率32.3% |
キャリア4戦 | [4-2-5-38] 連対率12.2% 複勝率22.4% |
キャリア5戦 | [2-3-1-31] 連対率13.5% 複勝率16.2% |
キャリア6戦 | [0-0-1-23] 連対率0.0% 複勝率4.2% |
キャリア7戦以上 | [0-0-0-22] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
キャリア1戦の馬(20年テンピン18着)は例外として、近年はキャリアが浅い馬の方が好走率が高くなっています。キャリア2戦の馬で馬券対象になった2頭が21年イクイノックス、22年ソールオリエンスということからも、年々その傾向が強まっていると言えるでしょう。
キャリア2~3戦で馬券対象になった12頭は全て重賞勝ち馬でした。まだ底を見せていないことが1つの条件となっています。今年はジャスティンミラノ、ビザンチンドリーム、レガレイラが該当。
・レガレイラ
【★★】
・ジャスティンミラノ
・ビザンチンドリーム
【★】
・コスモキュランダ
・サンライズアース
・サンライズジパング
・ジャンタルマンタル
・ダノンデサイル
・ミスタージーティー
・メイショウタバル
※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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