
桜花賞2022【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!

ー4月10日(日)更新ー


徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
2週続けての大波乱で今週も不穏なムードが漂う春のG1戦線。土曜日に桜花賞と同じ条件で古馬牝馬によって行われた阪神牝馬Sは、レース直前にアカイトリノムスメが競走除外、9番人気メイショウミモザが勝利というこれまた桜花賞の波乱を煽るような結果となった。
マスコミが2強ムードを盛り上げていた2歳女王サークルオブライフとチューリップ賞勝ち馬ナミュールはどちらも8枠に。コース改修後の阪神外回りマイル戦は外枠も不利ではなく、実際に桜花賞は近3年連続で8枠の馬が馬券に絡んでいるが、人気2頭がどちらも8枠となると互いに良いポジションを取り合ったり牽制し合ったりという可能性もあるだろう。
G1で波乱が続いているからなのか、2頭とも8枠に入ったからなのか、先週のエフフォーリアとジャックドールのような2強オッズもあると思われていたナミュールとサークルオブライフは意外に支持が集まらず、ナミュールは単勝3.0倍の1番人気、サークルオブライフは単勝6.6倍の3番人気となっている。
しかも、2頭に人気面で割って入ったのは阪神JF4番人気3着、チューリップ賞3番人気5着のウォーターナビレラ。これは関係者の間でも意外だという声が多い。立ち回りの上手さが武器で内枠を引いたという、ナミュールとサークルオブライフにない魅力が支持を集めているのだろうか。
まずはナミュールについて。調整に関しては「先週ビシっとやり過ぎた感じがあったので、今週は感触を確かめる程度。結果的にはちょうど良い形に仕上がった」とのこと。外枠に関しても「スタートに不安があるし基本的に後ろから行く馬なので、最後入れの大外枠は却って良いんじゃないか」と、陣営は不利な材料とは感じていないようだ。
横山武史騎手は高松宮記念、大阪杯とキャロットFの1番人気馬に乗って掲示板を外す大敗。今週のナミュール、来週のキラーアビリティでも結果を出せないようだと今後の評価が怪しくなるかもしれない。しかしながら、本人は昨年しっかり結果を残し続けただけあって余計なプレッシャーは感じていない様子。捲土重来の騎乗に期待したい。
サークルオブライフはチューリップ賞の3着をどう見るかだが、厩舎サイドは「あくまで叩き台だったから」と、結果は全く悲観していない。
近年の国枝厩舎はサトノレイナス、アーモンドアイと前哨戦を使わず桜花賞で結果を出してきたが、サークルオブライフは非社台の千代田牧場の馬なので、レースを使いつつ厩舎で仕上げる方法を選択。アパパネも前哨戦はことごとく負けながらG1本番で結果を出してきた馬で、チューリップ賞以上のパフォーマンスを見せる可能性は高い。
ただし、元々はチューリップ賞の後に栗東に滞在して桜花賞に向かう予定が、コロナ禍に伴う人員などの事情で美浦に戻ることになったのは誤算。「何度も輸送することになるし、阪神に前日輸送すると環境の良くない出張馬房で一泊することになるから、そこで状態が狂わないように」と、厩舎関係者もそこは気にしている雰囲気だった。
前日2番人気のウォーターナビレラもチューリップ賞からの前進はありそうな雰囲気。「賞金に余裕のある立場だったし前走(チューリップ賞)は稽古も緩かったし馬も太めに造っていた。レースも最初から試走って感じだったしな。今度はG1仕様の仕上げだし、やる気はあるぞ」と厩舎筋。
プレサージュリフトは今年唯一の無敗馬。桜花賞は一昨年のデアリングタクトなど、キャリアの浅い無敗馬や連勝馬が結果を出すシーンが少なくない。美浦の情報筋は「とにかくポテンシャルの高さは他の人気馬にも見劣らない」という意見で一致。あとはキャリア3戦目のG1でその力を発揮できる展開となるか。
スターズオンアースは今回騎乗する川田騎手の要望もあり、この中間からハミをエッグハミから水勒ハミに変更している。「レースで苦しくなると右にモタれる面を見せるので、そこがマシになればもうひと押しがある」と陣営。
福永騎手が騎乗するライラックは相沢郁調教師が「追い切りに乗った福永が褒めて帰って行ったぞ」とご機嫌だったそうだ。福永騎手は「破壊力があって一発の楽しみが持てるタイプ」とも話していたとのこと。京都2歳Sは輸送で状態が落ちたことが原因で敗れたが、今回はその時の反省も踏まえてしっかり対策してきたという。
他にはフィリーズレビュー勝ち馬サブライムアンセムと2着馬ナムラクレア、阪神JF2着からの直行となるラブリイユアアイズ、エルフィンS勝ち馬アルーリングウェイなども差のない評価で並び、クラシック一冠目らしく“順位付けの済んでいない”という混戦模様。今回の勝ち馬がこの世代の牝馬のトップとしてその後を引っ張っていくことになるか。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
桜花賞
2022
阪神11R芝1600m
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ナムラクレア | 浜中 俊 |
2 | カフジテトラゴン | 古川 吉洋 | |
2 | 3 | アルーリングウェイ | 藤岡 佑介 |
4 | パーソナルハイ | 吉田 豊 | |
3 | 5 | ピンハイ | 高倉 稜 |
6 | ウォーターナビレラ | 武 豊 | |
4 | 7 | サブライムアンセム | 岩田 望来 |
8 | スターズオンアース | 川田 将雅 | |
5 | 9 | クロスマジェスティ | 武藤 雅 |
10 | ライラック | 福永 祐一 | |
6 | 11 | ラブリイユアアイズ | 坂井 瑠星 |
12 | ベルクレスタ | 吉田 隼人 | |
7 | 13 | ラズベリームース | 池添 謙一 |
14 | プレサージュリフト | 戸崎 圭太 | |
15 | アネゴハダ | 幸 英明 | |
8 | 16 | サークルオブライフ | M.デムーロ |
17 | フォラブリューテ | C.ルメール | |
18 | ナミュール | 横山 武史 |
[桜花賞]
注目の社台
グループ関連馬
ー4月9日(土)更新ー
桐 生
社台グループ関連馬
ナミュール
馬主:キャロットF
生産:ノーザンF
トライアルのチューリップ賞を快勝したナミュールが、『縁のある桜花賞制覇』へ向けてエントリーしてきました。
ハービンジャーの産駒で母サンブルエミューズも13年の桜花賞へ出走しています。その母の半妹が昨年のブリーダーズカップディスタフをかったマルシュロレーヌで、本馬から見た3代母にあたるキョウエイマーチは97年の桜花賞という母系の出です。母と同じキャロットFの所属馬としてノーザンF空港で育成されデビューしました。
昨年末の阪神JFでは、C・デムーロ騎手を配して勝負ムードでしたが、17番枠からの出遅れが響き3着馬とクビ差の4着という結果に。そのため、今年の始動戦チューリップ賞は、『桜花賞へ向けて優先出走権が必要』という状況で迎えました。
ただそこは、初コンビとなった横山武史騎手がうまくエスコートして重賞初制覇を果たし、桜花賞への出走権も確保する事ができました。
中4週のとなるこの中間はいったんノーザンFしがらきへ短期放牧に出されての再調整。1週前の坂路で自己ベストを更新するなどデキに問題はないようです。あとは、大外枠からどうレースを進めるか!?そして、高松宮記念、大阪杯と同じキャロットFの人気馬で結果を出すことができなかった横山武史騎手がどんな騎乗をするのか!?注目したいですね。
プレサージュリフト
馬主:サンデーR
生産:ノーザンF
デビュー3連勝でのクラシック制覇を目論むのが、関東馬のプレサージュリフトです。
ディープインパクト産駒の母シュプリームギフトは、短距離路線で活躍。その半妹には京都牝馬S勝ちのデアレガーロがいます。本馬はその母の5番仔としてハービンジャーが配合されての誕生。なおひとつ上の半姉オールアットワンスは昨年のアイビスサマーダッシュ勝ち馬です。
ノーザンF空港で育成され、2歳6月に美浦トレセンへ移動。早くにゲート試験に合格しましたが、成長を促すべく秋まで待機し10月の東京マイルでデビューすることになりました。
元々「使い込むとあまり良くないタイプ」とあって、連勝を飾ったクイーンC後は、桜花賞を目標に放牧に出されています。前走時に少し懸念されていたソエの状態も「今は落ち着いている」という話。あとは初の阪神への輸送がカギとなりますが、体調自体は良いだけにクリアしてくれるのではないでしょうか。
今年の出走馬の中で唯一の“無敗馬”だけに、人気・注目ともに集まりますが、そんな中でどんな競馬をするのか楽しみです。
[桜花賞]
重賞調教
ウォッチャー
ー4月8日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
アルーリングウェイ
(牝3、栗東・藤岡健厩舎)
栗東CW(良)6F 81.3-65.6-51.2-36.8-11.6秒
高 島
3/8にノーザンFしがらきより帰厩して1か月かけて乗り込んできました。
坂路を主体に時計を出すというよりは状態を作るということに専念した印象で、レースへ向けて精神的なパワーアップを図ったように感じます。
その甲斐もあって、調教ではスムーズに手前をかえるなど競走馬としての成長も見られ、走りに集中力を感じました。
最終追切はCWで長めに追われて好時計を記録。最近のCWは時計が出やすいということもありますが、追切の時間的に馬場が荒れていたことを考えれば十分な内容だったと言えるのではないでしょうか。
今回が重賞初挑戦。オーナーであるサンデーレーシングは4頭出しと力が入っていますが、この馬も勝負の態勢は整っていると言えそうです。
≪美浦・好調教馬≫
スターズオンアース
(牝3、美浦・高橋瑞厩舎)
美浦W(稍)6F 83.9-68.2-53.7-38.3-11.2秒
神 谷
前走は桜花賞への出走をより確実にするため、2着以上が最低条件という状況。そのため陣営としてもある程度しっかり作った状態で臨み及第点の走り。
万が一3着以下に敗れてしまった場合、もう1戦必要になる可能性があったことを考えれば、しっかり間隔をあけて状態を作ることに専念出来たと言えるでしょう。
3/17に山元トレセンより帰厩しましたが、すぐに好時計を出しており、立ち上げもスムーズに行えた印象。長めにしっかりと追って集中力もこれまで以上と言えそうです。
最終追切には栗東から川田騎手が駆けつけて馬の状態を確認。「バランスもよく、大きく見せる走りだった」と関係者も状態の良さを高く評価しており、力を出せる状態でしょう。
[桜花賞]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー4月7日(木)更新ー

赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
段々と気候も落ち着き、過ごしやすい環境になってきました。絶好の観戦日和とも言えますが、競馬場は入場規制の真っ最中。以前のような熱気に溢れたレースとはいきませんが、関係者の意気込みなどを聞く限り、レースへの期待は高まるばかり。
感染対策を徹底して、安全に今週の競馬も楽しんで頂ければと思います。
そんな中で、馬主情報的に注目しているのが、井内康之氏のラブリイユアアイズです。
あまり聞き慣れないオーナーかと思いますが、それもそのはず。井内氏は馬主業をはじめられたばかりで、所有馬はこの馬のみ。オーナーとしてデビューした馬でクラシックに駒を進めた豪運の持ち主。
ただそこで思い出されるのが昨年の桜花賞。8番人気ながら3着に激走したファインルージュは六井元一氏の所有馬でしたが、こちらもこの馬でデビューして唯一の所有馬でした。
オーナーの中には何十年と馬主をやってもG1の舞台に立ったことがないという方もいる中で、2年続けて同じ境遇のオーナーが出走するのは不思議な縁を感じます。
ラブリイユアアイズは阪神JF2着から直行での参戦。前走も人気薄で好走した背景から、ここでも大きな注目を集めることはなさそうな存在。
この間にどれだけ成長しているかということがポイントであり、一般ファンには難しいところでもあるでしょう。最終的なジャッジはレース当日の見解をご覧頂くとして、馬主情報部的には“気になる1頭”として取り上げたいと思います。
[桜花賞]
3つの
好走ポイント
ー4月6日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.珍しく追い込み馬が強いレース
3.ノーザンF+上位人気馬=高確率
★好走ポイント【1】
チューリップ賞が王道
チューリップ賞組 | [5-7-6-29] 連対率25.5% 複勝率38.3% |
---|
前走レース別成績を見てみると、桜花賞で馬券対象になった馬の半数以上をチューリップ賞組が占めています。連対率、複勝率ともに優秀。
さらにチューリップ賞で1~2番人気だった馬に限ると、[4-6-2-6]で連対率55.6%、複勝率66.7%と非常に高くなります。
チューリップ賞で上位人気=賞金に余裕がある実績馬、チューリップ賞で下位人気=桜花賞出走に向けて3着以内に入らなければならない馬、となりやすいことを考えると、上位人気馬の方が本番に向けて余力を残しやすい状況というのが、数字にも表れているのかもしれません。
ただし、近年はトライアルを使わずに本番に向かうケースも増えており、18年アーモンドアイ(シンザン記念)、19年グランアレグリア(朝日杯FS)、20年デアリングタクト(エルフィンS)、21年ソダシ(阪神JF)と4年連続で別路線組から勝ち馬が出ている点も見逃せません。
★好走ポイント【2】
珍しく追い込み馬が強いレース
逃げ | [1-0-1-8] 連対率10.0% 複勝率20.0% |
---|---|
先行 | [3-3-0-31] 連対率16.2% 複勝率16.2% |
差し | [3-3-8-68] 連対率7.3% 複勝率17.1% |
追込 | [3-4-1-41] 連対率14.3% 複勝率16.3% |
脚質別成績を見てみると、追い込み馬が連対数ではトップ。競馬は逃げ、先行馬の成績が良いレースがほとんどなので、これは珍しい傾向と言えます。逃げ切りは超スローペースだった15年のレッツゴードンキ。
上がり3ハロン1位の馬は[5-3-0-3]で連対率72.7%とやはり優秀(13年に1位タイで2頭)。
この11頭のうち、7頭が前走時にも上がり3ハロン1位をマークしており、桜花賞では[4-2-0-1]。馬券対象外だった1頭は、上記同様、超スローペースだった15年のアンドリエッテ。上がり3ハロン1位33秒2をマークしましたが6着止まりとなっています。
★好走ポイント【3】
ノーザンF+上位人気馬=高確率
ノーザンF生産馬 | [5-7-4-45] 連対率19.7% 複勝率26.2% |
---|
クラシックと言えばノーザンファーム。頭数も多いので率こそそこまで高くはありませんが、過去10年の連対馬の半分以上がノーザンファーム生産馬となっています。
レース当日3番人気以内に限ると[5-5-3-8]で連対率47.6%、複勝率61.9%のハイアベレージとなっています。対して4番人気以下は[0-2-1-37]。
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