
オークス2022【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!

ー5月22日(日)更新ー


徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
牝馬クラシック一冠目の桜花賞は7番人気スターズオンアース→3番人気ウォーターナビレラ→6番人気ナムラクレアの順で決着し、1番人気ナミュールは10着、2番人気サークルオブライフは4着に敗退。
桜花賞の時点で混戦と言われていた今年の3歳牝馬世代だが、さらに混迷の度合を増してオークスの時を迎えることとなった。
今年のオークスに出走する18頭のうち半数の9頭は桜花賞に出走しており、短距離路線に向かうためオークスを回避したナムラクレアを除くと桜花賞の上位馬は軒並みオークスに歩を進めてきた。別路線組では忘れな草賞を勝ったアートハウス、フローラS組のエリカヴィータ、ルージュエヴァイユ辺りが印を集めている。
桜花賞馬スターズオンアースは前日オッズで3番人気。桜花賞当時が7番人気で、なおかつ大外8枠18番を引いたとなると、急に主役扱いとはならないのも当然だろうか。
デビューから4戦は石橋脩騎手が乗っていたが、クイーンCの時に「もっと良い騎手を乗せたい」というオーナーサイドの意向で横山武史騎手に乗り替わりとなり、桜花賞では横山武史騎手がナミュールに騎乗するため川田将雅騎手に。そして、今回は川田騎手がアートハウスを選んだためルメール騎手に乗り替わりとなった。
ルメール騎手はクラウンプライドとともに今週のプリークネスSに挑戦する可能性があったため、オークスの騎乗は空白だった。結局クラウンプライドはケンタッキーダービーのみで帰国することになりルメール騎手もオークスに乗れるようになったが、そこで鞍上を探していたスターズオンアース陣営と利害が一致。なお、クラウンプライドとスターズオンアースは同じ社台ファーム系の一口馬でもある。
「桜花賞で一番強い競馬をしていた」と評価され、桜花賞2番人気4着からオークス1番人気の支持を受けようとしているのがサークルオブライフ。国枝厩舎といえばアーモンドアイ、アパパネと2頭の三冠牝馬を輩出し、昨年もアカイトリノムスメでオークス2着の牝馬の名門。この馬はアパパネを担当していた厩務員が手掛けている。
「桜花賞後は在厩で進めてきたが、さらに迫力が出てきた。距離もマイルは短いとずっと思っていたくらいだし、3歳牝馬同士なら2400mで一番強いのはこの馬だろう」と厩舎サイドはかなり強気。しかも国枝厩舎による評価なのだから説得力がある。
ナミュールは桜花賞の汚名返上となるかどうか。10着とはいえ勝ち馬から0.3秒差、サークルオブライフとも0.2秒差であり、展開面で恵まれなかったことを考えれば見限るのは早計だろう。
課題はむしろ能力的な面や距離適性よりも仕上がり。元々小柄な馬で、桜花賞は体調優先で強い追い切りを控えたにも関わらずマイナス体重。今回は春3戦目で東京への輸送もあり、まずは馬体重をキープできるかどうか。その意味では、馬体重の発表、パドックまで確認して最終的な評価を決めたい馬ではあるが。
アートハウスは公式会見で川田騎手と中内田師が話していた内容の通り、「(走りと精神面の)バランスの難しさが出てきている」という状態で2400mに対応できるかが焦点。ただし、辛口な姿勢に終始しているのは川田騎手と中内田師だけで、担当スタッフや厩舎筋の関係者たちは「なぜあれほど後ろ向きなのか…?」と訝しんでいるという。
ナミュールの高野友和厩舎はスタニングローズ、サークルオブライフの国枝栄厩舎はエリカヴィータも出走させており、どちらも皐月賞のような厩舎ワンツーも不可能ではない、という雰囲気。
レーン騎手を配してきたスタニングローズは「2歳の秋に詰めて使って失敗したので、フラワーCの後はオークスだけを目標にジックリ造ってきた」という話。レーン騎手も「乗りやすいしパワフル。全体的に高レベルな良い馬。勝てるかどうかは分からないけど、自分の乗り方一つで何とかできそう」と手応え十分。
エリカヴィータはフェアリーSの大敗後に桜花賞を諦めて立て直したことが奏功してフローラSを快勝。「桜花賞で頑張った馬たちと比べるとワンランク下だよ」というのが厩舎サイドの本音だが、「レースが上手いし折り合いに不安がないので距離も気にならない。立ち回り一つで善戦はできる」と、色気も無い訳ではない様子。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
オークス
2022
東京11R芝2400m
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ウォーターナビレラ | 武 豊 |
2 | スタニングローズ | D.レーン | |
2 | 3 | アートハウス | 川田 将雅 |
4 | ルージュエヴァイユ | 池添 謙一 | |
3 | 5 | サウンドビバーチェ | 石橋 脩 |
6 | サークルオブライフ | M.デムーロ | |
4 | 7 | ホウオウバニラ | 横山 典弘 |
8 | ナミュール | 横山 武史 | |
5 | 9 | エリカヴィータ | 福永 祐一 |
10 | ラブパイロー | 野中 悠太郎 | |
6 | 11 | ベルクレスタ | 吉田 隼人 |
12 | ライラック | 横山 和生 | |
7 | 13 | パーソナルハイ | 吉田 豊 |
14 | シーグラス | 松岡 正海 | |
15 | ピンハイ | 高倉 稜 | |
8 | 16 | プレサージュリフト | 戸崎 圭太 |
17 | ニシノラブウインク | 三浦 皇成 | |
18 | スターズオンアース | C.ルメール |
[オークス]
注目の社台
グループ関連馬
ー5月21日(土)更新ー
桐 生
今週のオークスには3分の1の抽選を突破した1勝馬ホウオウバニラを含めて、グループから9頭がエントリーしてきました。
今年の牝馬クラシック路線は混戦傾向にあり、一冠目の桜花賞を制したスターズオンアースはもちろん、その桜花賞で力を出し切れなかった馬、あるいは別路線から参戦の馬にも“チャンスあり”と言えるでしょう。
社台グループ関連馬
スターズオンアース
馬主:社台RH
生産:社台F
ドゥラメンテ産駒で2代母スタセリタは仏オークスほかGⅠ4勝。さらに母の半妹に2017年のオークス馬ソウルスターリングがいます。社台Fで育成され、2歳5月に美浦トレセンへ入厩。ゲート試験合格後は山元トレセンで再調整され、8月の新潟でデビューしました。
その後、1勝クラス、重賞で勝ち切れない競馬が続いていたものの、桜花賞では川田騎手の好騎乗に導かれ、ハナ差でウォーターナビレラを交わしG1ホースの仲間入りを果たしました。G1勝ちが遠退いていた、社台F、社台RHからしても、この勝利は非常に大きかったみたいですね。
今回は川田騎手からルメール騎手への乗り替わり。この背景には、社台F生産、且つ社台RH所有馬ということが大きく関係しており、結果ルメール騎手とのコンビでオークスへ挑むことが決定しました。先にも名前を挙げた、ソウルスターリングとのコンビでもオークスを制覇したルメール騎手が、ゆかりのある血統馬とのコンビで今回はどんな手綱さばきを見せるのか注目したいですね。
ナミュール
馬主:キャロットF
生産:ノーザンF
ハービンジャーの産駒で母サンブルエミューズも13年の桜花賞へ出走しています。その母の半妹が昨年のブリーダーズカップディスタフをかったマルシュロレーヌで、本馬から見た3代母にあたるキョウエイマーチは97年の桜花賞という母系の出です。母と同じキャロットFの所属馬としてノーザンF空港で育成されデビューしました。
スタートで出遅れチグハグな競馬になった阪神JFで4着。結果的にインを回った馬が有利になった桜花賞で10着と、G1では結果が出ていないように見えますが、ともに着差はコンマ3秒以内と差のない競馬をしているように、この世代でトップレベルの能力を秘めていることは間違いありません。
もっと言うなら、この馬をよく知る関係者の中には、『この世代ではこの馬が一番』と評価している声も聞くほどで、このレースの結果で関係者内の評価も定まるのではないでしょうか。
この中間はノーザンFしがらきへの短期放牧に出され、5月10日に帰厩。そこからオークスまでの過程は順調そのもの。グループの一翼を担うこの馬の走りには注目したいですね。
[オークス]
重賞調教
ウォッチャー
ー5月20日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
ウォーターナビレラ
(牝3、栗東・武幸厩舎)
栗東CW(良)6F 87.4-70.6-55.1-38.8-11.3秒
高 島
武兄弟によるG1初制覇がかかる一戦。前走の桜花賞では惜しくも2着に敗れてしましましたが、今回こそと力が入っています。
この中間も武豊騎手が調教に騎乗。先週は82.2-11.4秒と中間ベストの時計を記録しました。「ほぼ先週で仕上がった」と関係者が話しているように、動きの良さが目立っており、春3戦目で一番のデキにある雰囲気を感じさせています。
今週は輸送を考慮した軽めの調教内容でしたが、フットワークも軽く体調の良さがうかがえる仕上がりに見えました。
最終追切はライバル馬に騎乗する吉田隼騎手が騎乗。特にG1では珍しいケースでしたが、ジョッキーに騎乗してもらって集中力を切らさない工夫が見えることも好感。未知数の部分はありますが、状態面の良さは強調出来そうです。
≪美浦・好調教馬≫
ルージュエヴァイユ
(牝3、美浦・黒岩厩舎)
美浦W(良)6F 83.0-67.6-52.7-37.9-11.6秒
神 谷
2週続けて併せ馬を行い、どちらもラスト1ハロンは11.6秒を記録。仕掛けてからのキレは鋭く、より一層競馬のセンスに磨きがかかった印象。こういったタイプは安定感があり、持てる力をフルに発揮できるのではないかと思います。
まだ3戦のキャリアですが、いずれも上がり最速の末脚を使っているように、東京の舞台はウェルカム。前走はロスの大きい競馬でしたが、スムーズに運ぶことができれば面白い存在ではないでしょうか。
最終追切には栗東から池添騎手が駆けつけて騎乗しており、初騎乗とはいえコンタクトはしっかりと取れているようです。ここまで大きな注目は集めていませんが、伏兵として頭に入れておきたい一頭ですね。
[オークス]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー5月19日(木)更新ー

赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
2週続けて3歳クラシックG1が行われるとあって、馬主界隈のみならず競馬サークルはいつもと違う雰囲気にあります。「今年もこの時が来たか」と話す関係者の口ぶりはいつも以上に引き締まった表情に見えます。
それは出走馬を送り込む陣営だけではありません。良い意味で周りの空気に感化された様子で、この2週は特に普段と一味違った勝負話が聞けるかもしれませんね。
そんな中で行われる今週のG1『オークス』。出走馬18頭が揃う中で馬主情報的に注目しているのが、【三木正浩オーナー】のエリカヴィータです。
三木正浩氏は靴小売業でも有名のABCマート創業者。日本でもトップクラスの大富豪としも知られており、その財力からすでに多くの素質馬を所有されています。所有馬は「ジャスティン」の冠名でも知られていますが、馬主業に本格的に参戦したのは現5歳馬から。まだまだ新規参入のオーナーと言えます。
ですが、重賞挑戦2度目にしてジャスティンロックで早くも重賞初制覇。ここへ出走するエリカヴィータで制したフローラSはオーナーとして2勝目となります。
皐月賞でも2頭の愛馬を送り込みましたが、どちらも掲示板に届かず。その悔しさをこのオークスにぶつける構えであることが間違いないでしょう。
今回は初騎乗となる福永騎手とのコンビで臨みますが、牝馬の扱いに長けた騎手であり、管理する国枝厩舎はアパパネやアーモンドアイなどオークスを得意としています。まだ底を見せていない1頭としても注目したいと思います。
[オークス]
3つの
好走ポイント
ー5月18日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.折り合い、上がりの速さが重要
3.継続騎乗+栗東所属騎手
★好走ポイント【1】
桜花賞組で重要なのは人気
前走別成績を見てみると、桜花賞組が[7-5-4-63]と馬券対象馬の半数以上を占めています。
出走頭数も多くなっていますが、桜花賞時に5番人気以内だった馬に限ると[7-5-3-22]、6番人気以下だった馬は[0-0-1-41]。
桜花賞6番人気以下で唯一の3着は15年のクルミナル。桜花賞は7番人気2着で、今年のスターズオンアース(桜花賞7番人気1着)と似た戦績になりますが果たして。
★好走ポイント【2】
折り合い、上がりの速さが重要
前走上がり1位 | [5-3-2-19] 連対率27.6% 複勝率34.5% |
---|---|
前走上がり2位 | [0-1-4-17] 連対率4.5% 複勝率22.7% |
前走上がり3位 | [3-1-0-11] 連対率26.7% 複勝率26.7% |
前走上がり4位~ | [2-5-4-101] 連対率6.3% 複勝率9.8% |
前走上がり別成績を見てみると、速い上がりを使っていた馬が好成績。前走上がり3位以内の馬で[8-5-6-47]、馬券対象馬の約3分の2を占めています。
ほとんどの馬が未経験の距離。直線の長い東京コースということも相まって、いかに折り合って終いに脚を使えるかが重要なポイントということでしょう。
実際、オークスで上がり3ハロン1位をマークした馬は[7-3-1-2]で、連対率76.9%、複勝率84.6%という驚異的な成績。18年1着アーモンドアイが4角5番手でしたが、ほとんどが4角10番手以降だったように先行力はあまり問わないレースと言えそうです。
なお、過去10年、前走上がり3位以内で馬券対象になった馬の前走は桜花賞、忘れな草賞、フローラSのいずれか。
★好走ポイント【3】
継続騎乗+栗東所属騎手
継続騎乗 | [9-7-8-90] 連対率14.0% 複勝率21.1% |
---|---|
乗り替わり | [1-3-2-58] 連対率6.3% 複勝率9.4% |
継続騎乗の成績が良く、過去10年、乗り替わりで勝ったのは12年ジェンティルドンナ1頭のみ。同馬に関しては岩田康騎手が騎乗停止中で仕方なく乗り替わりとなってしまった背景もありました。また、ジェンティルドンナは牝馬三冠のみならず、同年にジャパンカップも制しており、例外と言っても差し支えないでしょう。
また、騎手という観点で言えば、栗東所属が[10-4-6-66]で、美浦所属騎手は1着がありません。
栗東所属騎手の継続騎乗は[9-3-4-45]で、連対率19.7%、複勝率26.2%。単勝、複勝とも回収率は100%を超えています。
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