菊花賞 2024【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!
ー10月20日(日)更新ー
徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
先週の秋華賞ではチェルヴィニアがオークス、秋華賞の二冠を達成したが、今週の菊花賞ではダノンデサイルが二冠に挑む。
オークス馬チェルヴィニアと桜花賞馬ステレンボッシュの対決が軸になっていた秋華賞に対し、菊花賞では皐月賞馬ジャスティンミラノが不在。
それどころか、G1馬はダノンデサイル1頭だけ。日本ダービーで2~5着だったジャスティンミラノ(天皇賞・秋を目指すも故障)、シンエンペラー(凱旋門賞)、サンライズアース(休養中)、レガレイラ(牝馬路線へ)も出ていない。
その一方で、菊花賞トライアルのセントライト記念と神戸新聞杯はどちらも前走ダービー組が1~3着を独占し、いわゆる夏の上がり馬たちの挑戦を退ける結果に。
ダービーでは9着だったシックスペンスも毎日王冠で古馬を撃破するなど、「今年のダービー出走馬たちはレベルが高い」という評価も広まる中で、その頂点に立ったダノンデサイルが休み明けでどういう競馬を見せるのか。
そして、3000mという距離を味方に春からの逆転を果たす馬が現れるのか。ヘデントール、ピースワンデュックら春の実績馬と未対戦の上がり馬は通用するのか。情報的には見極めるべき点がかなり多いレースとなっている。
ダノンデサイルは共同会見での横山典弘騎手、安田翔伍調教師の強気ぶりが目立った。両者を知る関係者は「二人とも嘘は付けないというか、言わなくていいことも話してしまうようなタイプ。あの自信ぶりは額面通りに受け取っていいと思いますよ」と語る。
前哨戦を挟まず菊花賞に向かうのは当初からのプラン通り。「勝ったダービーも皐月賞の除外明けで、調整には苦心していた。それと比べれば今回は何も気にせず順調に調整できている」と、レースに向かう中での不安はない。あとは、これは全馬に言えることだが3000mでも今まで通りの実力を発揮できるかどうかになる。
アーバンシックとヘデントールはどちらもノーザンF天栄が実権を握るノーザンF系のクラブ馬。
当初はヘデントールにルメール騎手が騎乗する予定で進められていたが、セントライト記念のアーバンシックにルメール騎手が騎乗することになり状況が変化。セントライト記念の結果を見た上で、ルメール騎手本人の希望を尊重することになったという。
その結果選ばれたのがアーバンシック、選ばれず戸崎圭太騎手に乗り替わりとなったのがヘデントール。この経緯だけを考えるとアーバンシックが優位に思えるが。
コスモキュランダはセントライト記念で2着に敗れたが、春は皐月賞2着、ダービー6着とアーバンシックに先着。セントライト記念自体、ソールオリエンスやアスクビクターモアなど、本番を見据えて負けて強しの競馬をした馬の方が好走する傾向にある。
「スタミナがあるのでこの舞台は歓迎です。三冠の中では菊花賞が一番合うと思っていたくらい」と厩舎サイドはセントライト記念を終えた後も前向き。追い切りは「1週前が予定より遅くなってしまった」が、「最終追い切りでしっかり帳尻が合った」とも。
神戸新聞杯を逃げ切ったメイショウタバルは距離が延びてのペースと折り合いがカギ。これは浜中俊騎手や石橋守厩舎も隠さず語っている通りで、追い切りでも課題を口にしていた。
菊花賞では他馬に騎乗するとある騎手は「自ら行かせようとしなくても、抑えが利かずにハイペースで逃げることになるだろうね」と親しい関係者に語っていたという。
先週の秋華賞ではセキトバイーストが飛ばして逃げたが、有力馬はそれに付いて行かず、縦長になってメインの集団は平均ペースだった。今回は3000mの菊花賞だけに序盤、中盤、終盤とペースの動きもある。タバルの出方を他馬とそのジョッキーたちがどう見ているかがポイントになる。
神戸新聞杯、セントライト記念で上がり馬がことごとく跳ね返されたため、条件戦からの参戦馬はトーンが落ちているところもあるが、ヘデントールとシュバルツクーゲルは3勝クラスまで勝っているので勝手が違う。
ピースワンデュックは夏の条件戦の中でも菊花賞と相性のいい阿賀野川特別の勝ち馬。ほぼ底を見せずの3連勝、柴田善臣騎手のG1参戦ということで、美浦の関係者の間では応援する声も多い。
神戸新聞杯からは大敗組にもイイ話がある。11着に敗れたウエストナウは「不利があったので参考外。元々菊花賞が合うと思ってやってきた馬」と強気。ビザンチンドリームも距離ロスの大きい競馬で、「今回も追加登録での出走ですが、脚元に不安があって元々古馬になってからと思っていたくらいの馬ですから。春二冠よりは成長しています」と、上積みを見込んでいる。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
菊花賞
2024
京都11R 芝3000m
~枠順確定版~
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ピースワンデュック | 柴田 善臣 |
2 | ノーブルスカイ | 池添 謙一 | |
2 | 3 | アスクカムオンモア | 北村 友一 |
4 | ダノンデサイル | 横山 典弘 | |
3 | 5 | ハヤテノフクノスケ | 岩田 望来 |
6 | ミスタージーティー | 坂井 瑠星 | |
4 | 7 | ビザンチンドリーム | A.シュタルケ |
8 | ウエストナウ | 西村 淳也 | |
5 | 9 | コスモキュランダ | M.デムーロ |
10 | メイショウタバル | 浜中 俊 | |
6 | 11 | ショウナンラプンタ | 鮫島 克駿 |
12 | シュバルツクーゲル | 松山 弘平 | |
7 | 13 | アーバンシック | C.ルメール |
14 | メリオーレム | 川田 将雅 | |
15 | エコロヴァルツ | 岩田 康誠 | |
8 | 16 | ヘデントール | 戸崎 圭太 |
17 | アドマイヤテラ | 武 豊 | |
18 | アレグロブリランテ | 横山 和生 |
[菊花賞]
注目の社台
グループ関連馬
ー10月19日(土)更新ー
桐 生
社台情報部の桐生です。
チェルヴィニアがオークスに次いで2つ目のGIタイトルをゲットした秋華賞から1週間、今度は牡馬クラシック最終戦の菊花賞が行われます。出走馬18頭に対してグループからは11頭がエントリーしていますが、競馬ファンの目はやはりダービー馬ダノンデザイルに集中していますね。クラシック第1弾の皐月賞を除外となりダービーでは9番人気の評価でしたが、レースでは強い内容で勝利。京都でもその走りを再現するのか、それとも層の厚い社台グループ関連馬が台頭するのか、非常に楽しみな一戦です。
社台グループ関連馬
アーバンシック
馬主:シルクR
生産:ノーザンF
昨年のドゥレッツァで菊花賞を制したルメール騎手が今年コンビを組むのが、セントライト記念の勝ち馬アーバンシックです。
スワーヴルチャードの初年度産駒にあたり、2代母ランズエッジの半兄にディープインパクト。同世代の従姉妹に桜花賞馬ステレンボッシュと牡馬相手にホープフルSを勝利したレガレイラがおり、ノーザンF早来で育成されました。
京成杯ではダノンデサイルに3/4馬身及ばずの2着惜敗でしたが、中団追走からメンバー最速となる上がり3F33秒2をマーク。その後のGI、皐月賞で4着、ダービーでは11着に敗れていますが、ダービーは完全に折り合いを欠いていましたし、度外視できるもの。
今秋初戦のセントライト記念ではルメール騎手に乗り替わり、中団追走から差し切って重賞初制覇。騎乗したルメールも「まだ馬が良くなりそうですし、距離もこなしそう。菊花賞でもチャンスがありそうです」と漏らしていたほど。
その後も最後の1冠に向け、調整は順調そのもので、厩舎も仕上がりには太鼓判。何より「3冠では菊花賞が一番合う」というのが厩舎の見立てですし、逆転も十分にあり得るのではないでしょうか。
[菊花賞]
重賞調教
ウォッチャー
ー10月18日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
ショウナンラプンタ
(牡3、栗東・高野厩舎)
栗東坂路(良)4F 55.0-39.1-25.1-12.1秒
高 島
春の青葉賞で勝ち馬と頭差2着、そして神戸新聞杯3着から駒を進めてきたショウナンラプンタ。1週前追いの坂路で終い強めに追い切られて、最終追いの坂路では流す程度。それでもラスト1F12秒1を計時しており、体調の良さは十分に伺えます。
青葉賞2着から参戦したダービーでは15着と大惨敗を喫してしまいましたが、敗因は向正面で他馬にぶつけられたことでハミを噛んでしまい、うまく流れに乗れなかったこと。夏を境に精神面での成長が見られるという話ですし、春のうっ憤を晴らす大激走があってもおかしくはありませんよ。
≪美浦・好調教馬≫
コスモキュランダ
(牡3、美浦・加藤士厩舎)
美W(良)6F 83.7-66.8-52.3-37.7-11.7秒
神 谷
セントライト記念2着からの参戦となるコスモキュランダ。この中間はプールと坂路が中心で1週前、そして最終追いとWコースでの追い切りを敢行しています。ほぼ馬なりでしたが、脚捌きには素軽さがあり、最後までしっかりと力強い伸び脚で仕上がりは前走と同様に良さそうです。
厩舎関係者はもともと“距離が延びてこその馬”と見ていた向きもありますし、菊花賞狙いが本筋と言えます。キャリア11戦の経験も生きるはずですし、2021年にユーバーレーベンで制したオークス以降、GIから見放されているミルコ(デムーロ)もこの一戦に懸ける意気込みは半端ないはずですよ。
[菊花賞]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー10月17日(木)更新ー
赤 堀
今週は3歳クラシックの最終戦・菊花賞(GI)が行われます。古くは「皐月賞は速い馬」「ダービーは運のいい馬」「菊花賞は強い馬」が勝つという格言で言われていた時代もありましたね。スピード優先の現代競馬で長距離血統は淘汰される向きもありますが、“強い馬”という点では、スピード、スタミナ、そして瞬発力、さらには競馬センスといくつもの要素が必要となってくる菊花賞はそれ相応のレースに間違いありません。
未知数な距離だけに陣営にとっても計算出来ない部分があるのも確かですが、ここまでの臨戦過程や陣営の手応えというのは馬券の取捨には重要な要素。本音と建前を見極められる競馬セブンの情報ルートにご期待頂ければと思います。
今年の菊花賞で馬主情報的に注目しているのは、長谷川成利オーナーのピースワンデュックです。
長谷川オーナーは盛岡で5頭を所有されており、中央ではこのピースワンデュックのみ。昨年まではピースワンパラディ(キャピタルSなど5勝)が稼ぎ頭でしたが、そのピースワンパラディを地方に移籍させた後は、このピースワンデュックが未勝利→3歳1勝クラス→阿賀野川特別と3連勝し、菊花賞に駒を進めてきましたからね。新たな稼ぎ頭の登場が物語るように“運”を持っているオーナーとも言えます。
前走後も坂路とウッドの併用で十分すぎるほど乗り込みを消化しており、仕上がりも良さそうです。一線級と対戦がないだけに比較しづらいところはありますが、柴田善騎手も「順調ならオープンまで行ける」と漏らしていたほどの馬ですし、百戦錬磨のベテランジョッキーが魅せてくれる可能性は十分にあるのではないでしょうか。
[菊花賞]
3つの
好走ポイント
ー10月16日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.穴も前走好走馬
3.ルメールは黙って買い
★好走ポイント【1】
神戸新聞杯好走馬
前走・神戸新聞杯 | [5-4-4-52] 連対率13.8% 複勝率20.0% |
---|---|
前走・セントライト記念 | [3-3-2-39] 連対率12.8% 複勝率17.0% |
前走別成績を見てみると、トライアル重賞をステップにしている馬がほとんど。神戸新聞杯組の方がやや優勢となっています。その中でも買えるのは、神戸新聞杯3着以内馬。
神戸新聞杯1着 | [2-0-2-3] 連対率28.6% 複勝率57.1% |
---|---|
神戸新聞杯2着 | [1-3-1-5] 連対率40.0% 複勝率50.0% |
神戸新聞杯3着 | [2-1-0-6] 連対率33.3% 複勝率33.3% |
神戸新聞杯4着 | [0-0-0-6] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
神戸新聞杯5着 | [0-0-1-6] 連対率0.0% 複勝率14.3% |
神戸新聞杯6着以下 | [0-0-0-26] 連対率0.0% 複勝率0.0% |
神戸新聞杯4着以下で馬券になったのは、過去10年で16年3着エアスピネル(神戸新聞杯5着)1頭のみ。
神戸新聞杯組に限らず、前走4着以下から本番で馬券対象になった馬は他に21年1着タイトルホルダー(セントライト記念13着)、17年2着クリンチャー(セントライト記念9着)しかおらず、前走凡走組が巻き返すのはなかなか難しいレースと言えるでしょう。
★好走ポイント【2】
穴も前走好走馬
前走好走馬が強い=堅いレースと思われるかもしれませんが、過去10年の3連単平均配当は9万8197円。10万円越えの配当も2回あり、むしろG1の中でも荒れるレースとなっています。
好走ポイント【1】と合わせて考えると、これは「前走で好走しても本番で人気にならない馬が再度好走している」ということを表しています。
近年、前走で好走していながら本番でも人気がなく、再度好走した馬は以下の通り。
22年 7人気2着ボルドグフーシュ
[前走]神戸新聞杯4人気3着
21年 6人気3着ディヴァインラヴ
[前走]木曽川特別(2勝クラス)1人気1着
20年 5人気3着サトノフラッグ
[前走]セントライト記念1人気2着
19年 8人気2着サトノルークス
[前走]セントライト記念8人気2着
18年 7人気1着フィエールマン
[前走]ラジオNIKKEI賞1人気2着
18年 10人気3着ユーキャンスマイル
[前走]阿賀野川特別(2勝クラス)2人気1着
17年 13人気3着ポポカテペトル
[前走]阿賀野川特別(2勝クラス)2人気1着
16年 9人気2着レインボーライン
[前走]札幌記念4人気3着
1.トライアル重賞を人気薄で好走し、フロック視されていた馬
2.別路線の重賞を好走し、間隔を空けて出走していた馬
3.条件戦を勝ち上がり、昇級戦だった馬
この3つが穴になりやすいパターンと言えるでしょう。
★好走ポイント【3】
ルメールは黙って買い
乗り替わり[2-4-2-50]よりも継続騎乗[8-6-8-99]の方が好成績というのは、長距離戦ということからも何となく納得はできるのではないでしょうか。
そんな中、乗り替わりでも好走例が多いのがルメール騎手。
昨年は戸崎騎手からの乗り替わりだったドゥレッツァで制しており、20年は1,3着馬が継続騎乗で、2着アリストテレスがM.デムーロ騎手からルメール騎手への乗り替わり。18年も石橋脩騎手からの乗り替わりだったフィエールマンで制しています。
その他だと、23年2着タスティエーラ(レーン→モレイラ)、19年2着サトノルークス(川田→福永)、18年3着ユーキャンスマイル(石橋脩→武豊)など。いずれも名手と言われるトップジョッキーなのは偶然ではないでしょう。
ルメール騎手は過去10年で[3-2-1-2]、連対率62.5%、複勝率75.0%という高確率。
ルメール騎手と双璧という成績だった福永騎手[2-3-1-4](13年~22年)は昨年2月に引退。新たな高確率ジョッキーの誕生はあるでしょうか。
なお、現役ナンバーワンジョッキーといっても過言ではない川田騎手は[0-0-1-7]。10年に7番人気ビッグウィークで制していますが、それ以外は連対がありません。
・ショウナンラプンタ
【★】
・アーバンシック
・アスクカムオンモア
・アドマイヤテラ
・エコロヴァルツ
・シュバルツクーゲル
・ピースワンデュック
・ヘデントール
・メイショウタバル
※好走ポイントに該当した数で★をつけています。
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