
有馬記念2021【袋とじ】馬券予想に役立つ情報満載!

ー12月26日(日)更新ー

徳吉 一己
(元JRA競馬学校教官)
騎手時代の通算成績は重賞14勝を含む536勝。騎手引退後はJRAからの要請で競馬学校の教官となる。福永・池添・田辺・和田など現役騎手の半数以上が教え子であり、「鬼教官」と呼ばれた特別な存在。
グランプリ有馬記念。今年は28日にホープフルSがあるにせよ、1年間の競馬を締めくくる大一番であることには間違いなく、世間的な注目度も他のG1とは段違い。レースの価値で双璧を為すダービーとは違って“お祭り”ムードが強いのも有馬記念の特徴と言える。
普段は競馬をしない、馬券を買わないという層にも波及力があるレースのため、マスコミの取材も過熱する。そのため、関係者も普段は話さないようなことまで話してしまったり、雰囲気に飲まれて現実の手応え以上に強気になったりということもある。
今年に関しては、人気を二分するエフフォーリアとクロノジェネシス、双方の陣営が「一番良い時と比べるとデキは物足りない」と表向きに公言しているのがポイント。G1の有力馬となれば、たとえ本当はどうであっても調整過程や仕上がりに関してネガティブなことを話すことは避けられるものだが、これも有馬記念ならではの状況だろう。
エフフォーリアは横山武史騎手が会見にて「天皇賞と比べると物足りない」と発言。ただ、厩舎やオーナーサイドの関係者はそれほど仕上がりに不安を持っていない。
「確かに天皇賞の時と比べると落ちるが、それは天皇賞が100点満点で120点が付くくらいの素晴らしいデキだったから。今回も95点くらいの状態で、ダービーの時よりは上と言える。状態が理由で負けることはない」と、厩舎筋の関係者はエフフォーリアの仕上がりを説明している。
一方のクロノジェネシスは斉藤崇史調教師がとにかく慎重な態度を崩さない。追い切りの時計だけなら悪くないが、「体の使い方ができていない。追い出してから並んでいく感じが物足りない」と、動きの中身を疑問視しているようだ。
そこはグランプリ3連覇中の名牝で、一番良い時をよく知っているから、そして4連覇&引退レースのプレッシャーがあるゆえに強気なことを言えなくなっているのだろう。
ただ、栗東の情報筋によると凱旋門賞の反動が大きかったのは事実。帰厩して一本目の追い切りから「今までのクロノと違うな」という印象を調教師のみならず調教助手や厩舎番のトラックマンも抱いていたそうだ。
3番人気を争っているのは3歳牡馬のタイトルホルダーとステラヴェローチェ。タイトルホルダーは皐月賞2着、ダービー6着ときて、エフフォーリア不在の菊花賞で5馬身差圧勝。一方のステラヴェローチェは朝日杯FS2着、皐月賞3着、ダービー3着、菊花賞4着と同世代のG1を大崩れなく走り切った。
タイトルホルダーは横山和生騎手への乗り替わり。本人は「気難しい馬だと思っていたが、乗ってみたら想像ほどじゃなかった。状態は本当に良いし、揉まれる心配のない大外枠もむしろプラスだと思っています」と前向き。関係者は「こういう代打の方が気楽に乗れるので良いんじゃないか」と話している。
ステラヴェローチェも今回は乗り替わり。菊花賞の敗戦に関して吉田隼人騎手と須貝厩舎で意見の相違があったのが理由だそうだ。新パートナーのミルコは阪神JFを勝ち、翌週のターコイズSも勝ち、目下絶好調。この乗り替わりはプラスに捉えてよさそうだ。
絶好調と言えば弟のクリスチャン・デムーロ騎手。今までは「短期免許で来る騎手の中では下の方」と言われていたが、今年はここまで17勝、勝率29.8%という超一流の成績を残している。土曜日には阪神カップのグレナディアガーズで待望の重賞勝利も果たしたばかり。
有馬記念でコンビを組むのはペルシアンナイト。先日のセブンズレポートでも取り上げられていた通り、当初はソーヴァリントを有馬記念に出走させてクリスチャンを乗せるというプランもあった。結局ソーヴァリントは来年に備えることになったため代わりとして用意されたのがペルシアンナイトだが、池江厩舎の馬らしく有馬記念に向けての仕上がりは万全。大穴だが、枠と鞍上の勢いを考えれば人気以上の走りは期待できそうだ。
≪今週の重賞情報袋とじ≫
有馬記念
2021
中山11R芝2500m
枠 番 |
馬 番 |
馬 名 |
騎 手 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ペルシアンナイト | C.デムーロ |
2 | パンサラッサ | 菱田 裕二 | |
2 | 3 | モズベッロ | 池添 謙一 |
4 | メロディーレーン | 岩田 望来 | |
3 | 5 | ディープボンド | 和田 竜二 |
6 | ウインキートス | 丹内 祐次 | |
4 | 7 | クロノジェネシス | C.ルメール |
8 | ユーキャンスマイル | 藤岡 佑介 | |
5 | 9 | ステラヴェローチェ | M.デムーロ |
10 | エフフォーリア | 横山 武史 | |
6 | 11 | アリストテレス | 武 豊 |
12 | シャドウディーヴァ | 横山 典弘 | |
7 | 13 | アカイイト | 幸 英明 |
14 | アサマノイタズラ | 田辺 裕信 | |
8 | 15 | キセキ | 松山 弘平 |
16 | タイトルホルダー | 横山 和生 |
[有馬記念]
注目の社台
グループ関連馬
ー12月25日(土)更新ー
桐 生
いよいよ有馬記念を迎えます。世間の注目はグランプリ3連勝中のクロノジェネシスと、秋天圧勝の皐月賞馬エフフォーリアの対決ですが、グループ関係者は別の見方をします。
というのもエフフォーリアが勝てば年間GⅠ3勝目で年度代表馬確実ですが、敗れれば海外GⅠ3勝のラヴズオンリーユーが選出の芽も出てくるからです。勝つのは3歳牡馬か、最強世代の5歳牝馬か。あるいは別の3歳馬なのか。楽しみな一戦です。
社台グループ関連馬
クロノジェネシス
馬主:サンデーR
生産:ノーザンF
グランプリ3連勝中の5歳牝馬クロノジェネシスは、ここが引退レースとなります。
ひとつ上の半姉にGⅠ2勝のノームコアがおり、近親には朝日杯FS馬フサイチリシャールがいます。母クロノロジストに日高に繋養されているバゴが配合され誕生した本馬は、サンデーRで35万×40口の総額1400万円と、非常にリーズナブルな価格で募集されました。
今年はドバイシーマクラシックへ向かいクビ差の2着惜敗。ただ3着だった同期のオークス馬ラヴズオンリーユーには先着しています。その後デビューからコンビを組んできた北村友一騎手が負傷し戦線を離脱しますが、宝塚記念ではルメール騎手との新コンビでGⅠ4勝目をあげます。
今秋は凱旋門へ挑戦し、マーフィー騎手が騎乗して7着。帰国後はグランプリ4連覇を目論み、再度ルメール騎手を確保しエントリーしてきました。関係者からは様々な声が聞こえてきていますが、ラストランでどんなレースをするのか!?注目したいですね。
エフフォーリア
馬主:キャロットF
生産:ノーザンF
デビューから6戦5勝、敗れたのはダービーでのハナ差2着のみというエフフォーリアは、天皇賞秋で古馬を撃破したことで今や現役トップクラスの一頭といっても過言ではありません。
エピファネイアの2年目産駒にあたり、サンデーサイレンスの4×3の配合。近親には現種牡馬のアドマイヤムーン、ヒシアマゾン、スリープレスナイトなどの活躍馬がいます。
今年は共同通信杯から始動し、4番人気の評価でしたが早めの競馬で重賞初制覇。クラシックへは直行し、皐月賞では3馬身差の快勝でG1初勝利。ダービーでは1番人気に支持されますが、共同通信杯で先着したシャフリヤールに差されての2着惜敗でした。
今秋は早くから天皇賞→有馬記念のローテで調整され、その天皇賞では三冠馬コントレイル、GⅠ5勝のグランアレグリアに先着してGⅠ2勝目をあげます。
前走後はここまで順調に調整され、万全といっていい仕上がり。来シーズンから種付け料が1800万円に上昇する父エピファネイアへの箔付けからも、このレースを勝っての年度代表馬選出へと向かいたいものです。
[有馬記念]
重賞調教
ウォッチャー
ー12月24日(金)更新ー
≪栗東・好調教馬≫
ステラヴェローチェ
(牡3、栗東・須貝尚厩舎)
栗東CW(良)6F 84.4-67.4-52.0-37.0-11.2秒
高 島
前走の菊花賞では4着に敗れましたが、キレのある末脚は健在。関係者からは「G1級」との声が出ており、まだまだ発揮出来ていない未知なる能力がありそうです。
この中間はこれまでに比べて終い重点の内容。「じっくりと乗り込みながらメリハリのある調整」と関係者が話しているように、スイッチが入ると明かにギアが上がったような走りを見せていました。
2週続けてラスト1ハロンは11.2秒を記録しているように末脚も一段とキレ味が増した様子。将来的にも期待したい1頭でしょう。
≪美浦・好調教馬≫
アサマノイタズラ
(牡3、美浦・手塚厩舎)
美浦W(良)8F 80.9-65.1-51.0-37.5-11.8秒
神 谷
関東の大将格はエフフォーリアであることは実績からも揺るぎありませんが、3歳馬の勢い的にもこの馬に注目します。
前走は最後方からの競馬。それでもラストは上がり最速の末脚を使っただけにスタミナも豊富なタイプだと見ています。
この中間は1か月かけてトレセンでじっくりと乗り込み。坂路とウッドコースを交互に乗り込み、レースへ向けて徐々にペースアップしてきました。
最終追切では馬なりながら80秒台記録。関係者は「フットワークも軽く、ラストまで集中していた」と、競走馬としてまたひと回り成長したことを強調していました。古馬と初めての対戦になりますが、見劣りする存在ではないでしょう。
[有馬記念]
馬主絡みの
重賞こぼれ話
ー12月23日(木)更新ー

赤 堀
どうも、馬主情報を専門に扱う赤堀です。
師走のグランプリ有馬記念は、【今週の目イチ馬主】で取り上げたサンデーレーシングのクロノジェネシスと、同じくノーザンF傘下キャロットファームのエフフォーリアに人気が集中しそうです。
しかし、2021年のG1における『2強対決』では、上位人気2頭の明暗が分かれる結果が続いています。
大阪杯ではコントレイルとグランアレグリアが揃って連対を外す大波乱。クロノジェネシス、レイパパレが2強を形成した宝塚記念では7番人気ユニコーンライオンが2着に割って入り、先週の朝日杯FSでも勝ったのは人気を分け合ったセリフォス(2着)、ジオグリフ(5着)ではなく3番人気ドウデュースでした。
有馬記念も2強で絶対とは言えず、宝塚記念で激走したユニコーンライオンのような伏兵の台頭に注意が必要です。
そんな今年の有馬記念で、馬主情報部的に注目しているのが、星野壽市(じゅいち)オーナーの期待馬アサマノイタズラです。
星野壽市オーナーは中山馬主協会に所属するご当地馬主であり、同馬はオーナー地元開催の中山ではセントライト記念1着、スプリングS2着など[2-1-1-2]。馬券外に敗れたのは直線で包まれ脚を余した水仙賞と、道中で接触する不利があった皐月賞のみ。
前走の菊花賞では直線勝負に徹した作戦が裏目に出るも、メンバー最速の上がりを使って追い込んだように展開が向かなかっただけ。今回は逃げ・先行馬が揃っているだけでなく、得意の中山コースに替わるので、条件的に前進の可能性を秘めています。
またタイトルホルダーの山田弘オーナーも中山馬主協会に所属。例年ひと筋縄では決まらない有馬記念は、オーナー地元開催替わりでご当地馬主の勝負馬に要注目です。
[有馬記念]
3つの
好走ポイント
ー12月22日(水)更新ー
本日は過去の傾向から、好走馬の共通ポイントを3つご紹介します。
この3つの好走ポイントに1つでも該当する馬は、人気問わず、好走する可能性十分。是非、注目してみてください。
2.中山コース適性は重要
3.前走1番人気馬
★好走ポイント【1】
菊花賞組が超高確率
[前走]菊花賞 | [4-1-2-4] 連対率45.5% 複勝率63.6% |
---|---|
[前走]ジャパンC | [2-3-6-48] 連対率8.5% 複勝率18.6% |
[前走]天皇賞秋 | [1-2-1-13] 連対率17.6% 複勝率23.5% |
[前走]エリ女 | [0-2-0-16] 連対率11.1% 複勝率11.1% |
[前走]AR共和国杯 | [1-0-0-5] 連対率16.7% 複勝率16.7% |
前走別成績を見てみると、菊花賞組が高確率。
近年は菊花賞を使わない3歳馬も多くなっており、別路線から有馬記念に参戦するケースも増えていますが、菊花賞組以外の3歳馬は[0-1-0-10]とあまり結果が出ていません。
菊花賞に使う、使わないの経緯を含めても、長距離志向の馬が強いレースということは言えそうです。
なお、昨年は天皇賞秋組のクロノジェネシスが1着、フィエールマンが3着と好走していますが、それ以前に前走、国内の2400m未満で有馬記念を勝った馬となると09年ドリームジャーニー(前走・天皇賞秋6着)まで遡ります。
★好走ポイント【2】
中山コース適性は重要
オルフェーヴル(11年1着、13年1着)
ゴールドシップ(12年1着、13年3着、14年3着)
ゴールドアクター(15年1着、16年3着)
キタサンブラック(15年3着、16年2着、17年1着)
などリピーター傾向が強いレース。人気薄でもトゥザグローリー(10年3着、11年3着)、シュヴァルグラン(17年3着、18年3着)が繰り返し好走しています。
過去を遡っても、07年の勝ち馬マツリダゴッホが同年の中山重賞、アメリカJCC、オールカマーを制していたように、中山適性の高さは1つのポイントと言えそうです。
★好走ポイント【3】
前走1番人気馬
[前走]1人気 | [7-1-0-16] 連対率33.3% 複勝率33.3% |
---|
前走1番人気に支持されていた馬が好成績。過去10年の勝ち馬には海外遠征帰りで前走人気が不明の馬が2頭(19年リスグラシュー、13年オルフェーヴル)おり、前走が国内で1番人気ではなかった勝ち馬は昨年のクロノジェネシス(前走・天皇賞秋2番人気3着)しかいません。
ただ、今年は前走1番人気だった馬が不在。前走2番人気だった馬は[1-3-2-10]で連対率25.0%、複勝率37.5%とコチラもまずまずの好成績となっています。
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